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全日本を経験したことで戸惑いなく日立になじめた
「8月まで代表の合宿に参加していたので、ディフェンス・オフェンス両面でのチームの約束事に慣れるのがちょっと大変でしたが自分のプレーがどう変わったとかはないです。代表でやってきたことをここでもまずやろうという感じですね。皆いい人でやりやすくてその点は問題なく入れました。
大学との違いという意味での戸惑いもなかったですね。全日本に選ばれたのが大きくて。代表ってJBLでもトップの人たちが選ばれているじゃないですか。最初からそこに入ってやったことでフィジカル面や技術の問題で慣れたというか経験できていました。開幕戦もおもしろかったですよ。緊張はしなかったです。その経験がある分、開幕戦に関してはホントすんなり入れました」

まずは自分のプレーをどんどん出していく
「日立のバスケットはディフェンスから速攻という速い展開で、自分のプレイスタイルに合っているんです。それもあって、今はディフェンスやもっと速い展開に持っていくこともそうですが自分にできることをやろうと。チームで何を求められているかというのは正直まだわからないので、今は自分のプレーをどんどんやっていこうという感じです。それで試合にも結構出してもらっているし、これからもずっと、まずは自分のプレーを出してその中でチームの約束事をしっかりやっていこうと思います。
もちろんガードとしてやるのは大変ですよ。フォーメーションのコールを出したり守り方も。そういう面では最初はやっぱり戸惑いましたが、それ以外は自由にと言ったらおかしいけれど好きにやらせてもらっています。その中でだめな所は言ってくれるので直していけばいいし、今は慣れてきましたね。自分のプレーをしながらチームの約束事をやるというのも出来るようになってきました」

基本的には周りを使いたい、点数よりアシストにこだわる
「自分のプレーというのはスピードのあるバスケットを展開して周りを使うプレーです。基本的には周りを使いたい。点数よりアシストの方にこだわりがありますね。点を取れる時は取っていくけれどその行くか行かないかの判断ができないといけませんね。今までのスタイルはカットインでひきつけてパス、ディフェンスが来ないなら行くっていう考え方です。全日本からカットインは通じるな、というのがありました。日立でもいいシューターが多いので、自分が崩しててさばく感じですね。
バスケットを始めた小学校の時はフォワードでした。5年生の時は2番目くらいに大きくてセンターをやっていたんですよ。でも6年生の時にガードに戻りました。ドリブルとか好きだったしハンドリングも悪くなかったので自分でもガードの方が良かったですね。でも中学ではまだアシストとか全然考えていなくて(笑)、シューター的というか点取り屋でした。アシストのことを考えるようになったのは高校からですね。高校入ってから本当に1番(PG)として教わった。監督がガード出身で厳しくて、自分にとっていい経験になりました。アシストもその時覚えましたし。点よりアシストというこだわりができてそれは今にもつながっています」

このタイミングなら出せるっていうのが自分の感覚の中にある
「アシストの秘けつですか？自分はずるいから(笑)、ディフェンスの裏とかここにはパスしないだろうってところに出す、ディフェンスの裏をかく事が多いですね。パスはタイミングなんですよ。ディフェンスとオフェンスの一瞬のギャップ(ずれ)を見ています。このタイミングなら出せるっていうのが自分の感覚の中にあるんです。オフェンスよりディフェンスを見てパスしていますね。もちろん相手(＝パスを受ける方)がびっくりしたりとか狙いすぎてミスっていうのもありましたよ。でも代表に入ってから出せる、出せないの判断をする余裕ができたな、と日立に合流した時にすごく感じましたね」

例えば東芝のセツさんみたいに崩して周りを生かしたい
「東芝戦は残り2分で逆転したのに自分も五十嵐さんも慌ててしまって再逆転されて負けてしまったんです。2戦目後半離されたのもガードがコントロールできなかったから。それに対して、セツ(東芝＃8節政)さんは一緒にやっていてすごいな、それがうまさなのかなと思いましたね。技術もうまいですが。
ガードとしてもっともっと勉強していこう、していかないとって気持ちになりました。今までセツさんや佐古(賢一・アイシン)さんはすごいなっていうのがありましたが、そうしてガードのコントロール不足で負けてしまう経験もしていくことで自分のものになっていけばと思います。ガードとしてうまくなるには大事ですよね。