日本アテネ五輪出場決定 2004.1.18
<第20回FIBAアジア女子バスケットボール選手権仙台大会 兼 第28回アテネオリンピックアジア地区予選会>
第20回FIBAアジア女子バスケットボール選手権仙台大会は18日、宮城県の仙台市体育館でレベル2を1試合、レベル1の準決勝2試合を行い、韓国(予選1位)と対戦した日本(予選4位)は、再延長の末81−72で勝ち、2大会ぶり3回目となるアテネ五輪出場を決めた。疲労で欠場の#6楠田に代わった#7薮内、#12立川や#11江口ら若手がはつらつとしたプレーを見せ、#10矢野、#15永田のベテランも本領を発揮し、粘る韓国を突き放した。
この結果、日本は19日の決勝で中国と対戦する。アテネ五輪への最後の切符をかけた3位決定戦は、韓国と台湾の間で行われる


<第20回FIBAアジア女子バスケットボール選手権仙台大会 兼 第28回アテネオリンピックアジア地区予選会>
1 月18日(土) 会場:仙台市体育館 レベル1 準決勝

TEAM
 



 
TEAM
 
81
13
1st
11
72
 

11
2nd
17
 
日本
19
3rd
13
韓国

(予選4位)

13
4th
15
(予選1位)
9
OT
9
 
 
16
2OT
7

体育館のアリーナ、メイン席には人が入っているが、ゴール裏席には空席も多い。予選の対戦成績(日本67−99韓国)からも、“アテネへのチケットは明日の3位決定戦で台湾と争う”と大半が予想する中、予選1位の韓国との準決勝が始まった。

第1クォーター、疲労のため明日に備えて欠場の#9楠田に代わった#7薮内の積極的なジャンプシュートで先制する。身長に劣る日本は、韓国#13リーのインサイドプレイに対して続けてファールを犯してしまうが、#7薮内がガードながら175cmの長身を生かしてリバウンド、カットインと活躍しつなぐ。ベンチは#6大山のシュートが来ていないと見て、残り4分30秒で#12立川を投入。するとしつこく動き回ってローテーションを機能させ、予選で苦しんだ韓国の2on2への対応に貢献する。そして逆に#4浜口のポストに逆サイドから合わせる動きで#15永田らがイージーシュートに持ち込む形が出てくるも、シュートのミスがでてしまう。韓国のゴール下シュートもリングに嫌われたことに助けられる形で、このクォーター13−11とリードする。

第2クォーター日本は若手中心で臨むが、0°を再び抜けられ残り6分30秒で13−19とじりじりと差を付けられてしまいスタートメンバーに戻す。互いに守り合ってシュートが入らず16−21で得点が止まり、韓国も上の3人をスタートメンバーに戻す。残り5分を切ってからのタイムアウト明け、韓国が1-2-2ゾーンで仕掛けてくるが、#10矢野がロングシュートを決め対応する。ここから#12立川の連続3ポイントシュートは入らないが、#15永田がリバウンドに粘る。そして、今度は#10矢野が思い切りよく3ポイントシュートを放ち、残り1分30秒で21-23とする。韓国のシューター#11パクにすかさず入返されるが、再び#10矢野が入れ返す。しかし、残り1分を切ってから韓国に2-3ゾーンを仕掛けられ、パスカットからノーマークのレイアップを許し、前半を24-28とする。


後半、日本は主将の#6大山に代えて好調の#12立川でスタートする。第3クォーター立ち上がり、インサイドのディフェンスに苦しみ、リバウンドシュートなどで加点される一方、ボールに手を出してくる韓国ディフェンスに攻撃のリズムを作れず、31−24となる。日本はここで引かずに体をぶつけてファールを得るが、ローテーションが追いつかずにフリーになった韓国のもう1人のシューター#10ビョンに3ポイント シュートを決められ残り7分26−34と詰められない。日本はタイムアウトを取り、#4浜口に代わって#11江口、#6大山に代わって再び#12立川を投入して流れを引き寄せかけるが、韓国#10ビョンに再び3ポイントシュートを決められ残り4分30秒28−37と戻される。しかし日本の#10矢野も負けずにターンシュート、3ポイントシュートを決め残り3分33−37とする。するとローテーションからさばかれ韓国#10ビョン」に三度3ポイントシュートを決められ、残り2分で33−41と8点差に戻る。しかしここから、#11江口がインサイドのポジション争いで得たフリースローを落ち着いて決め、#12立川のパスミスからのスピードに乗ったレイアップが出る。さらに韓国#12チョンのファール狙いのシュートがはずれ、逆に#11江口が左ローポストの1on1でファールを得て、残り1分で38−41とする。しかし、ローテーションでできたミスマッチを突かれ、#7薮内が4つ目のファールを取られ、#10矢野と交代せざるを得なくなるが、韓国#13リーがこのフリースローを2本とも落とし、さらに#10矢野が3ポイントシュートを決めて残り30秒41−41と日本に有利に働く。さらに終了間際#12立川がパスカットからレイアップを決め、43−41と逆転する。

第4クォーター、最初の攻撃で#12立川が#5紺野へのパスをミスするが、韓国#5チュンに張り付いてオフェンスファールを得る。そして#11江口が再び左からゴール下シュートを決める。さらに韓国#12チョンのミドルが外れ、#5紺野がリバウンドをもぎ取るが、ドリブルのミスからボールをさばくことができず5秒バイオレーションを取られてしまう。さらにボールマンに2人つく韓国ディフェンスにかかり、パスミスから速攻を出されて残り8分43−45と突き放せない。速攻でのイージーシュートミスも出てしまい、カウンターで45−45と残り7分20秒再び振り出しに戻る。ここで両チームが続けてタイムアウトを取った後、韓国#12チョンがカットインを決めるが、#11江口も左からゴール下シュートを決め、激しく主導権を争う。ここで韓国#5チュンに誰もいないところにパスアウトしてしまうミスが出るが得点につなげられず、逆に韓国#9リーにするりと抜かれ残り3分49−49となる。ここから#15永田が体を張り、丁寧にゴールしたシュートを決めて49−51とリードするが、マークの#10矢野が一瞬見失ったところを韓国#10ビョンに3ポイントシュートを決められ51−52と逆転されて残り2分となる。#11江口、韓国#10ビョンと1本ずつ決めて残り1分となったところで、#12立川からのパスがカットされてしまうが、オフェンスファールを取って帳消しにする。最後のタイムアウトあけの日本の攻撃はシュートが決まらないが、#11江口、#12立川がリバウンドを踏ん張り、残り15秒で#10矢野が3ポイントシュートをねじ込む。韓国はベテランセンター#12チョンの1on1に託す。マークの#15永田が体を張って無理なシュートを打たせるが、これが惜しくもファールとなって残り4秒でフリースローとなる。これを2本沈められ、56−56と勝負は 延長にもつれこんだ。

5分間の延長もメンバーチェンジなしで臨み、#10矢野の0°からの3ポイントシュートで先制する。ディフェンスでも足がよく動き、韓国オフェンスを押し上げるが、#10矢野が惜しくもファールになってしまい、#4にフリースローを与える。さらに運びでうまく守られ、ゴール下シュートを決められ残り2分30秒61-59となる。日本はアドバンテージを持つが、24秒バイオレーションを取られ、逆に韓国#12チョンの1on1で残り2分61-61となる。さらに#4キムが#11江口にするすると近づいてボールを奪って63-65と連続得点を許す。日本はここでタイムアウトを取ってうまく流れを切り、#15永田の丁寧なリバウンドシュート、#12立川のレイアップで残り50秒65-63とリードする。しかし韓国#12チョンにショットクロック残り1秒でシュートを決められてしまう。最後の日本の攻撃はゴールより先にブザーが鳴り、再延長となった。

再延長も両チームメンバーを変えずに臨む。#11江口がうまくジャンプボールに勝ち、#15永田がゴール下でフリースローを得る。さらに#7藪内がミスマッチを使ってポストシュートを決め、第1延長と同じく69-65と先手を取るが、#12立川が4つ目、#7藪内が5つ目のファールを犯してしまい、71ー69とされる。しかし、代わった#6大山が指示して今度は韓国のディフェンスをかいくぐり、#10矢野、#12立川のシュートで残り2分76-69とする。ここからインサイドを攻められ、残り1分15秒78-72と再びわからなくなり、さらに前からダブルチームを当てられ苦しむが、#15永田が何とかフォローする。シュートは外れるがリバウンドは日本に出て、残り50秒から再び時間を使って攻め、残り35秒で#10矢野がとどめの3ポイントシュートを決める。韓国は#4キムの3ポイントシュートがはずれるとディフェンスをあきらめ、残りの20秒をキープしてついに81-72で熱戦に終止符が打たれた。


<第20回FIBAアジア女子バスケットボール選手権仙台大会 兼 第28回アテネオリンピックアジア地区予選会>
1 月18日(日) 会場:仙台市体育館 レベル1 準決勝

TEAM
 



 
TEAM
 
53
8
1st
22
103
 
チャイニーズタイペイ
5
2nd
28
中国
(予選3位)
19
3rd
23
(予選2位)
21
4th
30

<第20回FIBAアジア女子バスケットボール選手権仙台大会 兼 第28回アテネオリンピックアジア地区予選会 >
1 月18日(日) 会場:仙台市体育館 レベル2

TEAM
 



 
TEAM
 
77
21
1st
28
88
 
インド
17
2nd
15
マレーシア
(2勝1敗)
13
3rd
24
(3勝)
26
4th
21

<取材・文 北村美夏>

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