男子決勝はアイシン精機−トヨタ自動車 2004.1.11

<男子第79回女子第70回全日本総合バスケットボール選手権大会>
全日本総合バスケットボール選手権大会は11日、代々木第2体育館で男子準決勝を行った。前回決勝と同じ組み合わせとなった第1試合はアイシン精機に軍配が上がった。第2試合は準々決勝で熱戦を制した2チームがまたしても最後まで行方のわからない好ゲームを展開した。


<男子第79回女子第70回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子準決勝 アイシン精機(JBL1位)vs松下電器(JBL4位)>
1月11日(日) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
75
16
1st
15
59
 
アイシン精機
25
2nd
12
松下電器
JBL1位
11
3rd
16
(JBL4位)
23
4th
16

準決勝第1試合は前回決勝と同じカードとなった。

第1クォーター序盤、松下は#31青野のゴール下で先制する。アイシンのシュートが決まらない間に7-2とリードするが、#31青野に数人のディフェンスを付けられてボールを奪われ、残り4分40秒アイシン#0小宮のシュートで7-8と逆転される。ここからは松下#31青野と、アイシン#55マッカーサーのインサイド戦となり、点が離れない。残り10秒でのオフェンスでアイシン#7外山にうまくあわせられ、15-16とこのクォーターわずかにリードを許す。


第2クォーター、松下は途中出場の#7和田のロングシュートで残り8分19-19とし、残り5分でも25-27と一進一退の攻防となる。しかし、残り4分で#31青野が激しいディフェンスに左足を痛めてベンチに下がるアクシデント。さらにディフェンスで取り入れた2-3ゾーンの上からアイシン#2佐古に3ポイントシュートを決められてしまい、残り3分で25-34とされる。その後もオフェンスのリズムを取り戻せず、前半を27-41とされる。


後半、#31青野が戻るが、アイシン#55マッカーサーにいいポジションを取らせてもらえず、シューター陣も不調で第3クォーター残り4分で27-47と20点差をつけられる。しかし、ここで主力をベンチに下げたアイシンに対し、松下は反撃を開始。タイムアウトあけ、#1木下がフリースローを得て後半初得点をあげるとディフェンスも機能しはじめ、パスカットから#14石坂がバスケットカウントを奪う。さらに#1木下の連続ポイントで残り2分で40-51にまで詰め寄る。#1木下はさらに残り1分を切ってから3ポイントシュート、カットインでフリースローを得る活躍をみせ、43-52と望みをつなぐ。


しかし第4クォーター、アイシン#43高辻に3ポイントシュートを決められ、再び二桁差となる。アイシン#2佐古が戻ってディフェンスの的を絞れなくなり、残り5分で47-61とじりじりと離される。松下は得点を重ねたいが、せっかく得たフリースローの確率が悪く、頼みの#31青野にも疲れの色が見える。対してアイシンは充分休んだスターティングメンバーが49-64と差を広げる。松下は#11川面の3ポイントシュートで残り3分53-64と意地を見せるが、アイシンに小気味よくパスを回され、残り1分で#6後藤に3ポイントシュートを決められ53-70ととどめを刺された。ファールゲームに持ち込むもフリースローを確実に決められ、59-75で力尽きた。



<男子第79回女子第70回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子準決勝 東芝(JBL3位)vsトヨタ自動車(JBL2位) >
1月11日(日) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
68
27
1st
18
75
 
東芝
17
2nd
8
トヨタ自動車
(JBL3位)
13
3rd
27
(JBL2位)
11
4th
27

第準決勝第2試合は、東芝#33宋、トヨタ#42阿部、#51北、#9折茂と交互に決め、立ち上がりから点の取り合いとなる。あっと言う間に5分が経過し、10-10とどちらも譲らない。ここから東芝は#6節政のバスケットカウント、#33宋の得点で残り2分21-16と抜け出し、終了間際に#44篠原のバスケットカウントも飛び出し27-18と波に乗る。


第2クォーターも、トヨタのポイントゲッター#9折茂を徹底して封じ、10点差をキープする。トヨタはシュートが決まらなくなると審判に抗議する悪い癖が出始める。残り1分インサイドプレイヤーの#33宋の3ポイントシュートも決まり、41-26とリードを広げる。さらに残り13秒からの攻撃では、#6節政のカットインからフリーの#1小野が3ポイントシュートを決め、44-26で前半を終える。


しかし第3クォーター、ハーフタイムに冷静さを取り戻した#9折茂に3ポイントシュートを決められる。さらに中で外での連続ポイントで一気に残り7分30秒46-36と詰め寄られる。東芝は#6節政が冷静に3ポイントシュートを決めるが、すかさずトヨタ#5上山に入れ返される。残り4分30秒でトヨタ#9折茂にさらに3ポイントシュートを決められ、51-44とついに一桁差とされる。東芝はエース#51北のシュートが落ち、カットインからのパスアウトも動きの良くなったトヨタディフェンスにカットされてしまう。ディフェンスも後手に回り、トヨタ#31知花をフリーにして3ポイントシュートを決められ、51-47とされる。このまま4点差が続くが、第3クォーター残り1分を切ってからトヨタ#31知花にチームファールによるフリースローを与えてしまい、55-53とワンゴール差となる。最後に#33宋がゴール下でフリースローを得て、何とか57-53として第3クォーターを終える。


第4クォーターも東芝は攻めあぐみ、残り8分40秒トヨタ#42阿部のシュートで57−57とついに追いつかれる。その後59−59でしばらく得点が止まるが、残り5分30秒#14田中のスクリーンからの3ポイントシュートで抜け出す。しかしまったく同じ形でトヨタ#5上山に決められてしまい、残り4分30秒で64−64と再び同点となる。両サイドの観客席から大きな声援が飛ぶ中、残り2分、トヨタのルーキー#22網野にトップから3ポイントシュートを決められ、68−71とされる。これがプレッシャーとなり、#6節政のフェイクからのジャンプシュート、パス回しからの#51北のフリーの3ポイントシュートはいずれも入らない。何とかリバウンドに絡み、エンドスローを得るが、#6節政から#34伊藤へのパスがカットされ、残り36秒でトヨタ#12渡辺に決定的な速攻を決められてしまう。#6節政の3ポイントシュートは外れ、リバウンドも取ることができない。フリースローを与えてマイボールとし、#11折腹が最後の3ポイントシュートを打つも外れ、68−75でタイムアップとなった。

<取材・文 北村美夏>

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