オールジャパン開幕 2005.1.2 特集ページはこちら
1月2日、代々木第2体育館・東京体育館で男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会(オールジャパン)が開幕し、男女1回戦が行なわれた。

<JBL・WJBLチームに挑戦!> 学生・クラブ同士のレポートはこちら|その他のスコアはこちら

  インカレ、地区予選を勝ち抜いた学生チーム・クラブチームがJBL・WJBLのチームに挑む。以下の対戦をピックアップした。

【男子】・愛知学泉大−オーエスジー、専修大−東京会場日動、トヨタ自動車−青学大、法政大−日立電線、豊田通商−日大、さいたまー東海大、日立−宮田自動車
【女子】専修大−東京会場日動

写真:愛知学泉大#5桜井


<平成16年度男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 女子1回戦>
1月2日(日) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
65
17
1st
12
60
 
東京海上日動
15
2nd
27
専修大
(WJBL9位)
11
3rd
15
(学生5位)
22
4th
6

スターティングメンバー
東京海上日動:#0小林優、#7松本、#11森光、#51戸坂、#55宮本
専修大:#4関、#5川村、#6長南、#8山下、#11岩崎

試合序盤どちらも攻めきれず、開始から2分15秒間両チーム無得点が続いたが、その後は点を取り合う展開となる。第2クォーターに入って専修大は#5川村を中心に動きのあるオフェンスを展開し、一気にリードを奪う。チームリーダーでありオフェンスの要でもある#5岩水を欠く東京海上日動はなかなか自分たちのリズムでプレーができない。第3クォーター終了時には専修大のリードが11点と広がる。しかし、第4クォーターに入って東京海上日動が厳しいプレスディフェンスをしくと、専修大のオフェンスが止まりはじめ、ターンオーバーが増える。東京海上日動はトランジションの速い展開で得点を重ね、残り4分に逆転に成功すると、その後落ち着いてゲームを進め、65-60と逃げ切り、2回戦に駒を進めた。
(渡辺美香)

3Pシュートを2本を含む15得点の
専修大#5川村


<男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子1回戦>
1月2日(日) 会場:東京体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
63
21
1st
19
82
愛知学泉大
14
2nd
20
オーエスジー
 

14

3rd
15
14
4th
28

スターティングメンバー
愛知学泉大:#4南部、#5桜井、#6足立、#10庄司、#11三浦
オーエスジー:#4勝又、#5本郷、#9鈴木、#13鹿毛、#41斉藤

 #11三浦の3ポイントシュートで学泉大が先制する。その後もオーエスジーのオフェンスの時間が短く終わってしまう一方、速いパス回しでオーエスジーのゾーンディフェンスをかき回し思い切りの良いシュートにつなげて19-6とリードする。だが不要なファールがかさんでオーエスジーにチャンスを与えてしまい、#7陳のシュートでじりじりと追い上げられる。オーエスジーのシュートインの後のオールコートディフェンスにも押され、第1クォーターを21-19とされる。2Qも27-29までついてくが、そこから外のシュートが落ちて得点が止まり27-33、29-38と離される。だが#4南部が第2クォーター終了間際にロングシュートをブザービーターでねじ込み35-39と後半につなぐ。

第3クォーター、学泉大はまず得点しワンゴール差とするがその後速攻のチャンスを生かせず、5分近くノーゴールで残り4分30秒37-48となる。だがそこからリバウンドシュートで加点、残り2分45-48とする。この後オーエスジー#5本郷に3連続3ポイントシュートを決められるが、残り1秒で#12山田が決め49-54とついていく。第4クォーターも#5桜井の3ポイントシュートで3点差に迫るが、オーエスジー#3大口に24秒クロックぎりぎりで、#5本郷に連続で3ポイ

体を張ったオフェンスを展開した
愛知学泉大#11三浦
ントシュートを決められ56-68となって残り5分30秒タイムアウトを取る。さらにメンバーチェンジで打開しようとするが、疲労が足に来てシュート率が落ち、63-82で力尽きた。
(北村美夏)

愛知学泉大・山本明監督

−この試合について

「出だしは向こうが硬く、様子を見てきて思ったよりプレッシャーがなかったので自分達のオフェンスが出来ました。相手のゾーンに対して、パス回し・スペースの使い方・シュートのリズムといい感じでできました。でも2Qにマッチアップゾーンになると足が止まってしまった。#5桜井がいない時間帯は相手のディフェンスを破る選手がおらず外ばかりになってしまいました。向こうのディフェンスがうちのオフェンスに対応してきましたね。

それから、守ってはいるけれどリバウンドをとられ、そこから3ポイントシュートを決められて徐々にペースをつかまれました。リバウンドはサイズ、体格の差ですね。ぎりぎりの体の当たりに学生とJBLの差がありました。もちろん準備はしているつもりなのですが、力が足りなかったです。
でも良く守っていましたよ。シュートは落とさせていたし、そこから#5桜井の攻撃につなげられました。#5桜井は要所で決めてくれてインカレとは違う働きができましたね。

それなのに最後にぽーんといかれてしまったのは自分のミスです。6・7点ビハインドで、相手はうちのマンツーマンディフェンスに慣れてきていたし選手たちは足が止まりつつあった。だから残り8分からの2・3分間、もう1度足を動かし、自分達のリズムでプレーをするためにゾーンをやってみようと賭けたのです。それでゾーン自体は動けていたのですが、オーエスジー#3大口・#5本郷に3ポイントシュートを決められてしまったので勝負という面で言えば自分のミスですね。

こういうオールフォワードみたいなチームでもディフェンスを頑張ればJBLチーム相手でもやれるんだなという感覚はありましたが、それでもOF・DF両面でやっぱり課題が見えてきますね。でも方向的には間違ってないなと思いました。」

−対オーエスジーについて
「(同じ愛知のチームで、胸を借りる事が多い相手ですが)オーエスジーは自分が尊敬するチームなんです。激しく真面目にバスケットをする。相手が学生でもなめずにバスケットをしてくれて、その姿勢は逆に学生チームの方が学ばないといけないようなチーム。練習試合と公式戦は違うので、そういうチームとこういうところでやれてよかったです。」

−インカレからの切り替えについて
「インカレは不完全燃焼、わけがわからないうちに終わってしまったという感じだったので、借りを返そう、自分達のバスケットをしようということを合言葉にハードに練習してきました。逆に自分の方が切り替えないとと思わせられるくらい学生の方が気合が入っていた。自分でさえ東海戦はショックと言うかもう少しできたという思いが残っていたので、その中で選手はよくやってくれました。」

「今日は眠れないだろうね」 愛知学泉大・山本監督

 この日の愛知学泉大はインカレとは見違えるプレーを披露した。だが終わった後、 「今日は眠れないだろうね」と愛知学泉大の山本監督は言った。

 四日市工業高から揃ってやってきた#4南部と#5桜井が4年生となる今年は“勝負の年”と目されていたが、どの代のチームもそれぞれの特長があり監督にとっては愛着が深いはずだ。だが今年は2・3月のスプリングキャンプに始まりリソウハク杯・ジョーンズカップ、夏の合宿をしたと思ったらすぐリーグ戦、そしてインカレ・オールジャパン。しっかりチームを見られたかどうか振り返る暇すらないような怒涛の1年だったに違いない。

 眠れないのはこの日の選手のパフォーマンスに納得がいかなかったからでも、采配に悔いが残るからでもない。走り続け過ぎて1シーズンが終わったという実感がわかないから、考える事がまだまだあるような気がするからではないだろうか。もちろん、山本監督の姿からは常に代表のA・コーチの仕事を「日本のために」という誇りと「誰かがやらなければならない」という責任感を持って取り組んでいることが伺われ、自分のチームとの両立も最大限果たしてきた。だが、これが2年、3年と続くとチームの中でバランスを取るのが難しくなるのではないだろうか。

 「日本のために」、コーチングスタッフのあり方についてもじっくり考えなければならない。
(北村美夏)


<男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子1回戦>
1月2日(日) 会場:東京体育館

TEAM
 



 
TEAM
109
24
1st
21
65
 
専修大
25
2nd
14
東京会場日動

25

3rd
21
 
35
4th
9

スターティングメンバー
専修大:#5中川、#9長澤、#10波多野、#12伊藤、#15小淵
東京会場日動:#4柳、#5戸谷、#6家村、#15園、#34松藤

 両チームともスロースタートで、残り8分30秒東京海上#4柳の3ポイントシュートでやっと得点が動く。すると専修大#10波多野がバスケットカウント、#12伊藤が3ポイントシュート・1on1とエンジンがかかる。すると残り6分50秒、東京海上はタイムアウトを取ってディフェンスをゾーンに変える。だが専修大#15小淵のロングシュートが決まり7-14と差が開く。だが連続3ポイントシュートで追い上げ、第1クォーターを20-24とついていく。しかし第2クォーター、東京海上のミスを専修大が速い展開につなげ、#9長澤・#12伊藤の連続シュートで突き放す。東京海上はかろうじて1on1でつなぐが35-49と15点ビハインドを負う。

 後半も東京海上は流れに乗るきっかけをつかめない。専修大は1年生の#13横村などスタート以外のメンバーも快調に得点を重ね、第3クォーターを74-56とする。第4クォーターは東京海上はわずか3ポイントシュート3本に抑えられる上にファールもかさむ。最後は専修大のシューター#6末松に3連続3ポイントシュートを決められ65-109と勢いを止められなかった。
(北村美夏)

オールラウンドに活躍した
専修大#12伊藤


<男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子1回戦>
1月2日(日) 会場:東京体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
79
19
1st
34
110
青学大
20
2nd
30
トヨタ自動車
 

23

3rd
28
17
4th
18

スターティングメンバー
青学大:#4鈴木、#5熊谷、#8大屋、#10岡田、#14広瀬
トヨタ自動車:#3半田、#8加藤、#10納谷、#12渡邉、#22網野

 青学大はインサイドの大黒柱#7佐藤をインカレ中から抱えていた怪我のために欠く布陣でスタートする。するとトヨタ自動車はそのミスマッチを突いて#8山田・#22網野がおもしろいように得点を重ね、34-19と大差を付ける。さらに第2クォーターはトベテラン#1棟方がコントロールして#9折茂が決めるというリズムを維持し、青学大は#10岡田の3ポイントシュート・フリースローでついていくが64-39と差がひらく。

  後半もコートに戻ったトヨタ自動車#8山田・#10納谷・#22網野が自在に決める。だが青学大もスタートに抜擢された1年生・#5熊谷が果敢に攻め互角の戦いを展開する。第4クォーターも#12正中が強気のオフェンス・ルーズボールで局面を打破し、攻めあぐんでいた#8大屋もシュートを決め始めるが差が大きく、110-79でトヨタ自動車が順当勝ちした。
(北村美夏)

物怖じしないプレーを見せた
青学大#12正中

青学大・長谷川監督
「うーん…。ちょっと歯がゆいねぇ(と苦笑い)。もうちょっと相手を本気にさせたかった。最初に10点くらいとんとんとん、とやられて引いてしまった。点を取られるのはしょうがないにしても、プレーの中で抵抗していない感じでしたね。

ディフェンスにしても頑張って頑張って最後にもう1つ及ばなくてやられる、というのではなくで途中であきらめているのが気になりました。カバーだって思い切りでないからバスケットカウントになってしまって、中途半端。
オフェンスでも何か弱弱しく、最初からパス狙いのドライブになっていた。思い切り行けばいいのに…。それでも前半は#10岡田が頑張ってシュートを打っていましたが、周りがもう少し。そういうところですね。気持ちを強く持たないと。1つ1つのプレーに思い切りのよさが足りなかったです。

あと、これは自分も含めてですがこのチームは声が出ない。オフェンスでもディフェンスでも。練習の60%くらいしか出ないうえにまして相手が強くて自分のことで精一杯になってしまっていました。練習で今の倍出す、ということを徹底したいです。それがわかっただけでもいい収穫です。

あとはシュート力ですね。トヨタ#9折茂などベテランはしょうがないにしても、大学を出て1年、2年の選手もJBLチームでもまれている差が出ていた。彼ら(若手)はもっと上を目標に練習していますからね。やっぱりバスケットはシュートですから、もう少し頑張ります。」


<平成16年度男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子1回戦>
1月2日(日) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
79
25
1st
12
71
 
日立電線
16
2nd
24
法政大
(JBL10位)
23
3rd
22
(学生6位)
15
4th
13

スターティングメンバー
日立電線:#1高橋憲、#3小泉、#8高橋秀、#25原、#44阿部
法政大:#4山田、#6深尾、#7亀井、#9町田、#10高崎

第1クォーターで日立電線が一気に13点差をつけるが、第2クォーターで追い上げられ、41-36と日立電線が5点リードして前半を折り返す。後半に入るとどちらも厳しいディフェンスで臨み、一進一退の攻防となる。第4クォーター序盤、法政大が流れをつかみかけるが、日立電線は危ないところをファールで止めると、流れを渡さない。最後は法政大がファールゲームを仕掛けてくるが、日立電線がそれらを決め、79-71で逃げ切り、2回戦へと進んだ。
(渡辺美香)

3Pシュート4本を含む25得点の
法政大#4山田


<平成16年度男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子1回戦>
1月2日(日) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
80
19
1st
11
45
 
日本大
15
2nd
25
豊田通商
(学生3位)
18
3rd
3
(JBL12位)
28
4th
6

スターティングメンバー
日本大:#4日下、#5太田、#7蒲谷、#9呉屋、#11城間
豊田通商:#1恒岡、#3矢野、#7上坂、#12竹原、#20岩田

第1クォーター全体的にゆっくりとしたペースで始まるが、日本大は#11城間がローポストからの1on1、豊田通商は#1恒岡のインサイドとお互いに得点を重ねていく。残り1分半を切って、日本大が連続して得点すると、最後に#9呉屋がミドルシュートをブザービーターで決め、19-11と日本大がリードする。第2クォーターに入ると、豊田通商のパスの回りがよくなり、#3矢野が3ポイントシュートを続けざまに決め追い上げる。日本大も#12菊地が積極的にゴールを狙い得点するが、残り2分5秒に豊田通商#3矢野のこのクォーター4本目となる3ポイントシュートが決まり、逆転される。同じくこのクォーター好調の日本大#12菊地が残り37秒に3ポイントシュートを決め、34-36と日本大が2点リードされて前半を折り返す。しかし、第3クォーターから日本大が#5太田の高さを生かしたプレーを積極的に使うようになると、豊田通商のインサイドが機能しなくなってくる。勢いに乗る日本大は中・外と上手く攻め、守ってはローテーションを良くしてフリーで打たせず、リバウンドをしっかりとり、豊田通商に付け入る隙を与えない。豊田通商の後半の得点をわずか9点に抑え、日本大が勝利し、第1シードのアイシンへの挑戦権を得た。

(渡辺美香)

前半3ポイントシュートを効果的に
決めた豊田通商#3矢野


<男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子1回戦>
1月2日(日) 会場:東京体育館

TEAM
 



 
TEAM
83
26
1st
15
46
 
東海大
22
2nd
13
さいたま

19

3rd
8
 
16
4th
10

スターティングメンバー
東海大:#5小林、#7吉留、#11石崎、#12内海、#15竹内
さいたま:#8菅野、#12安藤、#14小山田、#32岡田、#33倉澤

  #7吉留のシュートで東海大が先制する。さいたまも#12安藤の得点で6-10と譲らないが、速い展開から東海大#11石崎・#12内海に決められ第1クォーター15-26と2桁差を付けられる。第2クォーターは#32倉澤の3ポイントシュートなどでついていくが、東海大#8池田のフリースロー・3ポイントシュートで少しずつ離される。さいたまは追い上げたいが、インサイドにスペースがなく外からのシュートも落ち得点が止まる。その間に東海大に中外バランスよく加点され前半で28-48と20点差となる。

  第3クォーターもさいたまはディフェンスの的が絞れない一方ゴール3本に抑えられ、36-67と大差がつく。第4クォーターも東海大はディフェンスリバウンドからの速攻で加点し、フリースローも決めて83-46で大勝した。
 
(北村美夏)

さいたま#32岡田のカットイン

さいたま・三木ヘッドコーチ
「相手のシュート力・走力に破壊力があって、うちのディフェンスが頑張ってはいたのですが対応できなかったですね。東海大#15竹内のところは得点的には抑えた(9点)のですが、リバウンドのところでやられてしまいまいした。ボックスアウトをしてもその後ろから取られてしまって…でもチームとしては一生懸命やっていたと思います。

オフェンス面はうちのシュート率が悪かったです。シュートセレクションと、チームの中のタイミングが良くなかった。これをよくしてアベレージを上げていかないと厳しいですね。

日本人の大会で、下の3人のところはこれだけのタイム出たのは初めてでしょう。逆にそこをもっと強化していかないといけないですね。外国人選手のファールトラブルなどのケースもありますから。#8菅野や#9中西達が頑張ってくれれば選手層も厚くなっていくと思います。」

「この番号の気持ちを受け継いでほしいと思ったから」 東海大

 今年東海大で#5を背負っていたのは4年生の稲葉弘法だった。春のトーナメントでは最上級生らしく、そしてガードらしく声を出してリーダーシップを発揮していたが、12月のインカレでは登録メンバーで唯一の出場なし。シーガルズブルーのジャージを脱ぐことはなく、アップもベンチの後ろや横から見守っていた。そして年明けのオールジャパン、#5のユニフォームは1年生にしてスタートをつかんだ小林慎太郎が身に付けていた。

  「稲葉はインカレの3日前に虫垂炎になってしまったんです」と陸川監督は明かした。「今回も『どうする?』と聞いたらすぐに『コーチの勉強をします』と言ってくれました。彼は卒業後は教員になるんです」。コーチ登録でベンチに入った。「すごく色々なことを選手に話してくれ、助けてくれました」。

  一方の小林はさいたま戦のあと「あー、緊張した」ともらしていた。背番号のことを尋ねると、表情がぱっと明るくなった。「この番号の気持ちを受け継いでほしいと陸川さんが思って回ってきたんだと思います。自分は1年だし、やっぱり重いですけど(笑)。胸を張って歩けるように、稲葉さんに恥じないように頑張りたいです」。

  稲葉はインカレでチームの試合前のアップを見ているとき、かすかな笑顔を浮かべていた。悔しい気持ちもあっただろう。申し訳ない気持ちもあっただろう。でも1番大きなある気持ちがあったから、この表情が生まれたのだろう。それを、今度は小林が育てていく。
(北村美夏)


<男子第80回女子第71回全日本総合バスケットボール選手権大会 男子1回戦>
1月2日(日) 会場:東京体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
50
11
1st
30
109
宮田自動車
11
2nd
22
日立
 

15

3rd
34
13
4th
23

スターティングメンバー
宮田自動車:#6斉藤、#8高山、#9愛澤、#11山中、#14牛丸
日立:#3柏木、#7五十嵐、#11菅、#24佐久本、#25山田

 開始3分で0-9となってしまい、宮田自動車はタイムアウトを取る。残り5分30秒に#11山中が初得点をあげるが、日立の速い展開におされ第1クォーターを11-30とされる。その後も#14牛丸らの3ポイントシュートや1on1でしか得点につなげられず、日立にリバウンドやターンオーバーから速攻を量産されて30、40、50点差と差が開き、50-109で敗れた。

宮田自動車・桜井監督
「残念な結果になってしまいました。聞いてはいましたが、日立のトランジッション(切り替えの速さ)、外からのシュート力はすごかったです。JBLと実業団の違いがそこに出ましたね。コンディションが良くないとは言え内容が悪く、日立がメンバーを落としてきたのにダブルスコアで負けて悔しいですが、得るものもかなりありました。それを北海道に持って帰ってこやしにして、来年のオールジャパンではどのチームと当たっても五分の展開でついていけるチームを目指したいです。北海道代表は女子(アカシヤクラブ)も大差で負けてしまいましたが、北海道代表としていい結果が残せるようにまた頑張ります。」
(北村美夏)

1on1に持ち込む
宮田自動車#9愛澤

<取材・文 北村美夏、渡辺美香>

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