<第31回全国クラブ選手権結果>
<第31回全国クラブ選手権結果>
女子はABC(2年ぶり2回目)、男子は福太郎クラブ(初優勝) 2005.3.14 |
3月12〜14日、東京体育館で第31回全日本クラブ選手権が行われた。 女子決勝・ABC-KNCはKNCの3ポイントがよく決まり前半2点差で折り返すが、要所で落ち着いてシュートを決めたABCが逃げ切った。男子決勝・新潟アルビレックスA2-福太郎クラブは新潟が様々なディフェンスをしかけるが、3Pが好調で波に乗った福太郎クラブの逆転勝ちとなった。 今大会の中から男女準決勝をピックアップした。 その他の勝ち上がり表はページ1番下参照、詳細は公式ページへ。 |
<第31回全国クラブ選手権> 3月14日(月) 会場:東京体育館
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スターティングメンバー 新潟:#5喜多、#6吉田、#10田村、#11須貝、#12寺下 エクセレンス:#10金田、#11羽部、#13大西、#15溝口、#16森 1Q、新潟はオールコートのプレッシャーディフェンスを敷く。さらに2-3ゾーン、マンツーマンと多彩なディフェンスでゆさぶるが、エクセレンスは#13大西らが冷静にインサイド・ジャンプシュートで加点する。新潟は攻撃が単発で、5・6点のビハインドで進むが、残り1分をきってから#6吉田の3ポイトシュート、#5喜多がスティールで得たフリースローを決め18-17と逆転する。 第2Qも一進一退の攻防が続くが、やはり残り1分から今度はエクセレンスが速攻を決め、4点リードで折り返す。 しかし3Q、オフェンスの勢いを落とさない新潟が#5喜多・#6吉田・#12寺下と連続得点する。ここでエクセレンスは満を持して#5ワイスを投入すると、インサイドで存在感を発揮し47-47と詰める。だが新潟も#5喜多がきっちり最後に決めわずかにリードする。 4Qも互いに果敢に攻める中、エクセレンスは新潟#8水町から5個目のファールを奪うがそのフリースローを2投とも落としてしまい突き放せない。#5ワイスも囲まれて決められず、そのリバウンドから新潟#12寺下が速攻を決め残り3分58-55でタイムアウトを取る。エクセレンスは残り1分半60-58と望みをつなぐがパスミスが出てしまい、ファールゲームのフリースローをきっちり決められ力尽きた。 |
エクセレンス・辻秀一監督 「うーん、悔しい。まぁ4試合目だからね。僕らはライフスキルで戦っているからね。チームワークや子供との交流、応援への感謝などをバスケとで伝えようとしている。練習も周に1回半しかできないんですよ。でも実際にはバスケットハードなスポーツ。練習量の差が1つ出ましたね。 ただそういうハンデがある中で、応援のおかげでここまでこられました。観られることは選手の成長にもつながるし、一体感が出せだので3位でも胸をはりたいです。 今日の相手はその意味で対照的ですよね。練習もたくさんできるだろうし。私達は勝つ事が手段で、目的はこういうやり方のバスケット、今後の目標が大事ということを伝える |
こと。それにはやっぱり日本一になるほうがインパクトが高いですよね。
今バスケット回には色々な動きがありますが、クラブチームの活性化が起こってもらいたいと思います。お金がもらえるわけでもないし、仕事や勉強をしながら意欲が高いんですよね。もっと注目されたいし大きくなってほしいです。」 エクセレンス・ボブ=ピアスコーチ 「今日は勝つつもりで臨みましたが、うちのベテランが連戦で疲れていました。連続4試合というのは、JBLでも週に2階ですしどのレベルより厳しい。新潟はかなわない相手ではないと思って#5ワイスを前半休ませて、それでハーフタイムはリードして迎えられたのですが、だんだん疲労が出て残念です。交代も考えましたが、ターンオーバーやミスで機能しませんでした。もちろん普通のクラブ相手ならしないのですが。ベンチの成長が足りなかったです。 うちはもともとディフェンスを頑張って60点くらいに抑えて、オフェンスはシュート力ではなくセットで崩したりノーマークを作るバスケット。ですが疲れてディフェンスやパスのタイミングがだめでしたし、新潟は5人ともシュート・ハンドリングがいいのでそういうチームは守るのが難しかったです。 問題はフィジカルですね。練習がたくさんできない分、試合が続くといつも 決まるシュートが短かったり入らなかった。個人のトレーニングが必要ですね。エクセレンスはチームの力はあるのですが個人の力は他と比べたら高くない。またJBlなどの経験のある選手もいますが、半分は経験のない若手。まだまだバスケットの話もいっぱいしたいし少しずつ成長していきたいです。うちの選手は色々なところでコーチもするので、そこで色々なプレー・パンが絵も知ってほしいです。それから、うちには田臥らが練習に来てくれるのでそれを観ることでまた背長していけたらと思います。」 |
エクセレンス・#10金田詳徳選手 「振り返りたくないなぁ(笑)。悪くはなかったと思います。僕達選手はコートに出たらやる!という気持ちでしたが、コーチの方で疲れをコントロールしてくれて前半は色々な選手が出ました。それぞれがやれることをやってリードできて。それで#5ワイスが出てさぁ、というところで足が止まってしまった。どこかで頼ってしまった部分があるのかなと思います。ワイス頼みを変えなきゃと思うけれど、やっぱり最後のところでは頼ってしまうし相手もわかっていました。 相手は良く動いていましたよね。こちらがディフェンス疲れて決められて、またプレスで…とどんどんいってしまう悪いパターンです。わかっていても変えられなかったです。 |
(自身のプレーについては)任せちゃったところがあるのかな。自分を経由しないで始まることはないはずなのに。今良く考えるとあれ、って感じで。ばたばたすると向こうのペースなのでじわじわいきたかったのですがね。
今日はこちらのフリースローの確率が低かったし、逆に相手にフリースローの得点を与えてしまいました。でも何を言っても日程は変えられないのでこれで優勝しないと。そのためには若手との融合をもっと進めたいです。彼らが経験できる場をもっと作っていかないと、試合はやっぱり雰囲気が違いますからね。 負けてしまいましたが、皆すごい応援してくれました。そういう人達を見るとここに来て良かったと思います。返せるものがあるように、また自分をレベルアップさせていきます。エクセレンスはやっぱり身近な感じがいいので、たくさん応援に来てもらって”なんだあそこは?“ってなれればいいなと思います。」 |
<第31回全国クラブ選手権> 3月14日(月) 会場:東京体育館
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スターティングメンバー JOIN:#4川原、#5安岡、#6米澤、#9大平、#13森 ABC:#4加藤、#7久保田、#8加藤、#9岩屋、#11末山 1Q、JOINは昨年準優勝のABC相手に#6米澤のオールラウンドなプレー、#5 安岡の3ポイントシュートで24-22とリードする。だが攻撃の基点である#13森が3ファールでベンチに退くとじりじりと詰められる。ABCは#9岩屋の積極的なカットイン、#8加藤・#6西垂水らの高さを生かしたインサイドで逆転する。 3Q、JOINはコートに戻った#13森が積極的に1on1をしかけてリズムを取り戻すと、ディフェンスの動きもよくなりリバウンドをキープ、61-60と再び逆転に成功する。 だがABCも休ませていた#8加藤・#9岩屋を4Q頭からコートに戻すと連続得点する。守っても69-66からJOINを無得点に抑え、残り4分には83-66と試合を決めた。最後までJIONも粘ったが、惜しくも及ばなかった。 ABC#9岩屋が「あいたっ」と声を上げてファールをもらうプレーをすると、往年の姿が重なって見えた観客から拍手が。我に返った岩屋は照れ笑いしていた。#8加藤もゴール下で体を寄せられても「うっ」とうめきながらもねじこむなど強さを見せた。そしてそれ以上にメンバーの積極性・笑顔が光っていた。 |
<第31回全国クラブ選手権> 3月14日(月) 会場:東京体育館
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スターティングメンバー GUNMA:#4黒澤、#5高橋、#10中田、#11平田、#12金子 福太郎クラブ:#6今泉、#7藤本、#12笛田、#13三友、#14中園 関東の強豪佐田クラブを母体としたGUNMAと、昨年1点差で決勝を逃した福太郎クラブの戦いとなった。 スタート5人の平均が189cmのGUNMAが高さを生かしたハーフコートバスケットを展開するのに対し、福太郎は速攻と3ポイントシュートで応戦し、1Qは30-31とどちらも譲らぬ展開となる。だが第2Q中盤、福太郎#13三友がここというところで3ポイントシュートを沈めて10点差をつける。三友は前半終了間際にもこの日6本目となる3ポイントシュートを決め、57-49で折り返す。 後半スピードの衰えない福太郎に対してGUNMAはファールがかさみ、福太郎#14中がこのフリースローを落ち着いて決める。GUNMAはゾーン、オールコートとあきらめずにしかけるが、福太郎のオフェンスが勝り4Q残り6分には20点差となり勝負を決めた。 |
写真上:速攻やブザービーターなど要所での3Pを次々と決めた福太郎#13三友 写真下:副賞に東京名物“雷おこし”も贈られた |
<第31回全国クラブ選手権> 3月14日(月) 会場:東京体育館
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スターティングメンバー KNC:#4辻、#7前田、#8灰田、#15西川、#18福島 福岡クラブ:#5城丸、#11大重、#13江島、#14和田、#15田中 女子準決勝もう1試合は、月曜日ということでどちらもベンチに7人ほどしかいなかったが、大きな声が響き活気のある試合となった。 KNCは#8灰田・#15西川が中に外にと攻めてディフェンスを絞らせないのに対し、福岡クラブは#13江島(175cm)・#14和田(181cm)のツインタワーを生かせない。守ってもファールがかさみ点差が開く。 だが3Q、福岡クラブがディフェンスをゾーンにかえるとKNCの外のシュートが落ち得点が止まる。さらに#11大島・#5城丸の3ポイントシュートが決まりだしじわじわと差を詰める。 そして最大21点あった差を残り4分75-67と一桁の8点差にまで詰め寄るが、KNCに3ポイントシュートを決められると反撃もここまでだった。 写真:中外で爆発力を見せたKNC#8灰田→全ての写真を見る |
<男子>
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福太郎クラブのスタンド |
決勝を待つABCの選手 |
<女子> (4スミはシードチーム)
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<取材・文 北村美夏> |
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