<男子日本代表>

男子日本代表始動!    2005.4.20

4月20日、トヨタ府中スポーツセンターにおいて平成17年度男子日本代表の1次合宿がスタートした。
初日のこの日は17名が参加し、午後から約2時間の練習を行なった。
1次合宿は、4月20日から24日までトヨタ府中スポーツセンター(20・21)とNECニューライフプラザ(22・23・24)で5日間行なわれる。

4/20(水)
 ミーティング後体育館に揃うと、まずは円陣を組んで練習開始となった。アップでしっかり身体を動かすと恒例となった鬼ごっこで心身をほぐす。

次に速く鋭いパスを要求される2メンを繰り返す。つい先日李相佰杯の代表合宿を終えたばかりの竹内譲や太田が積極的にダンクに行っていた。

その後3つのグループに分かれ、それぞれフォーメーションの確認やシューティング、ランニングシュートなど個々のスキルをみるようにメンバーを変えながら繰り返し行なわれた。


→全ての写真を表示

続けてフットワークや補強(腹筋)のアクティビティを行なうと、最後に二人組でのシューティングを時間を掛けて行ない初日の練習を終了した。

この日初めて代表の練習に参加した選手(松島・梶山など)も数名いたが、練習の展開に慣れず、ヘッドコーチの指示を必死に見聞きする姿が見受けられた。また要所要所でヘッドコーチから代表チームの“決まり事”を指導される場面も見られた。緊張感の中にも集中は途切れず、参加選手のモチベーションの高さが伺える初日となった。

ジェリコ・パブリセビッチ日本代表ヘッドコーチ
目標である世界選手権まであと1年となった平成17年度の代表チームが始動した。昨年我々が見ることができた結果から更なる飛躍と2006年に向けての準備の年として重要な1年のスタートとなった。
(新チームの始動ですが)今のチームには新しく若いメンバーもいますが、去年からのメンバーもいます。今日は初日だったので同じレベルまでやれることをやりました。(練習終了後の)今こうして選手たちが笑顔で話をしているところを見るとまだまだ疲れてはいないということです。しかしそれも近いうちに変わります(笑)。
(初日と言うことで意識した点は)今日の練習の目的は身体を動かしていくことでした。それとシュート練習です。あと新しいメンバーもいるのでコーチ陣から代表のフォーメーションなどの説明をしました。それから我々の方が(選手たちの)情報をもらうこともしました。

(今年度最初の大会までもう1ヵ月余りですが)特別なノルマのようなものは考えず、今のチームに一番必要な“試合の経験”として、今後につながるいいゲームができることが大切です。代表の活動も学生たちはフルに参加は難しかったりという現状があります。
(チームメンバーの今後の編成は)2006年(世界選手権)までのチームは16〜18名で推移し、全員が世界選手権に出る12枠を争うようなレベルになります。今年はまず東アジア大会で12名を選びますが、その後のクロアチア遠征などはまた(候補選手)全員が参加します。そして全員がその後のチームに参加する可能性をもって、12名もいろいろと変わっていきます。
(今年のキリンカップは)相手は世界でも強豪のオーストラリアですから昨年のようにはいかないでしょう。チームも個々もクオリティの差は今の時点で大きいと言わざるを得ません。しかし3試合全てオーストラリアに楽に展開させず、苦労させるようにできれば、内容的には満足できるものになるのではないでしょうか。オーストラリア相手に“勝てる”ということは現実的ではありません。しかし“勝ちたい!”という強い気持ちはあります。その気持ちが見ている人たちにも十分伝わるゲームができると思います。
(今年度の目標は)今のチームの目標はあくまで2006年なので、今年のゲームはそれにつながるものにしていかないといけないです。各大会を通してチームが成長していけるようにすることが大切です。一つ一つをしっかりとやっていくということです。
(バスケットボールファンのみなさんに)去年はよくできたチームの姿をお見せすることができました。チームとして戦う姿勢をもって選手1人1人が必死にプレーすることでファンのみなさんに満足していただけると思います。試合は必ず勝ちと負けがあります。しかし今大切なのは2006年につなげることです。そのためにはサポーターの後押しが必要です。日本の観客はともすれば上品でおとなしい面があります。私はうるさいくらい熱い応援がほしいのです。それが今のこの若いメンバーそしてチームに必要だと思っています。そして2006年もホームで戦うという気持ちになれる、そういう熱い応援が一番大切なのです。私たちは“日本の代表”であって、日本のサポーターの多く支えられているのです。」

<取材・文 渡辺美香>
塾生コラムメインへ
S−moveメインへ