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＜スプリングキャンプレポート＞　特集ページはこちら

2月26日、東京の国立スポーツ科学センターで、第1次スプリングキャンプが行われた。4日目のこの日は、昨日まで欠席していた竹内譲（井上は見学）が加わったが、疲労からか故障の出た選手もいて、見学者が増えていた。
第1次合宿は27日まで行われる。

参加選手はこちら (写真は随時追加します)

2／26（土）
　まず円陣を組む。U-24の池内HCと東野ACのメニューで進める。この日は山本ACが体調不良で欠席となり、田中・久井・児玉コーチが練習に加わり指導を補佐した。
　まずはいつものように小出トレーナーの指導のもとウォーミングアップを行なう。
　その後は東野ACのもとドリブルドリル。横に2列に並びその場でのドリブル。続けて動きのあるドリブルといろいろなパターンで行なう。強くしっかりとボールをつくことが要求された。身体の後ろでのクロスオーバードリブルでは足に当ててしまって大きく後ろに逸らしたりする様子もみられた。そのまま3人一組でオフェンス1人がボールをキープし、他の2人がそれを奪うことを行なう。「どんな手を使ってもいいからボール

を奪え！」の指示に身体をぶつけたり、2人で挟み込んだりと選手たちは楽しみながらも必死になって行なっていた。　水分補給後、4つのグループに分け、それぞれハーフコートでコーナーより1メートル手前に椅子を置き、ドリブルチェンジからのレイアップを行なう。椅子のところまで速いドリブルで入り、そこで方向を変え強く1ドリブルを突いてシュートに行く。さらにはクロスオーバーを入れるなど課題が出された。センター陣には普段はあまり行なうことのない動きだが町田や太田はよどみなく行なえていた。
　次にそのままのグループで1on1。まずは順番どおりにオフェンス・ディフェンスが替わりながら行なう。フォワード組（西塔・大西・伊藤孝・竹内公・竹内譲・濱田）では西塔がリバウンドを取ってシュートを決めるシーンがよく見られた。5分後からはディフェンスが負け残りとなる。ガード組（中川・瀬戸山・桜井・石田・伊藤拓・石崎・呉屋）では、瀬戸山が連続してシュートインされ1順以上ディフェンスが続き、悔しそうな表情を見せていた。
　再び水分補給後、次はスクリーンプレーを基本とした2on2を行なう。基本的には４５°あたりでスクリーンを掛け合うところからはじまる。徐々にスクリーンにいくと見せてカールカットやゴール下に入るなどのバリエーションも加えられた。川村・寒竹・太田匠は高校生ながら空いているスポットに上手く入りシュートを決めていた。またディフェンスがタイトになってくるとスクリーンがかからずパスが入らないという場面もよく見られた。
　水分補給後、2人組シューティングを途中からゲーム形式（速いもの順）を取り入れて行なった。遅かったグループにはペナルティが課された。
　最後に全員でクールダウンを行い、終了となった。

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　午後はアップのあとパスから。インサイド組とアウトサイド組に分かれる。4角に立ち、対角線にロングパスをつないでいく。池内コーチから「手をしっかり押し出してできるだけ強いパスを」との指示が出る。アウトサイド陣は体重の乗せ方に長けており、ほとんど山なりにならないパスがスピーディに送られるが、インサイド組はやや苦戦していた。続いて3角になってパス。これはパスした後のランのコースやスピードに気を使って行なわれる。これもアウトサイド組とインサイド組ではボール・人のスピードに差が見られた。
　その後すぐにランニングシュート。1/4コートにパッサーとして1人ずつ立ち、シューターはパスをつないでランニングシュート。すぐに順番が回ってくるため、互いに名前を呼び合うなどコミュニケーションを取っていた。
　続いてはVカットから45度でもらい、そこから計8種類のシュートドリル。Vカットのキック1つまで意識して行なうよう声がかかる。もらったら

ロングパスではインサイド組は苦戦

2メンではビッグマンも走る

＜インタビュー＞
濱田卓実選手(京産大2)
2年生(新3年生)ながら自然体でプレー。身体能力はもちろん、適応力も光る。
「(スプリングキャンプの噂は聞いていましたか)いえ、全然知らずに来ました。(実際やってみてどうですか)楽しいですね。レベルの高い状況で、もちろん練習はきついですけどバスケットをやっている時は楽しいですよ。最初はあぁみんなうまいなって思いました。自分はあまり経験もないので、うまい人ばっかりですが経験を伸ばせるように頑張ろうと思います。
(関東の選手が多いですが)自分にとって新鮮ですね。普段は同じポジションででかい人があまりいないし、同じくらいの身長でこんなに動ける人もなかなかいないので。
(今回呼ばれたきっかけはなんだと思いますか)やっぱりオフェンス力、シュート力じゃないですかね。(発揮できていますか？)結構苦労していますね。簡単には打てないので。でも最近慣れてきて、だいぶ感じがつかめてきましたね。(逆に課題はありますか)ほとんどできてないと思いますよ(笑)。でも普段チームでこういう練習はできないので、プラスになります。
(2次・3次に向けては)ちょっとでも長くこういうところでできれば自分の経験につながるので、できるだけ長くやりたいです。(今年度の学生代表、ユニバ代表の選考も兼ねていますが)残れるもんなら残りたいですね！」

宮岡正和選手(順天堂大2)
198cmながら走力ときれいなシュートフォームを持つ。大きな声を出し物怖じもしない。
「(呼ばれた時はどう思いましたか)去年はリーグ・インカレと怪我をしてしまっていてあまり結果を残せていないので、(ジェリコ)監督はどうやって自分のことを知ったのだろう？と思いますが、チャンスなのでラッキーと思って来ました。(実際やってみてどうですか)レベルの高さに驚きました。でもやっていくうちにうまくなっているのがわかりますね。コーチの方が多くいてきめ細かく指導して頂けるので自分の力を伸ばしたいです。
(チームとのギャップはありませんか？)チームではインサイドを求められるのに対して、ここではアウトサイド的なこともやるのですが、ここだから教えてもらえることもあるので大切な経験になると思います。自分は基本的な事ができていないので外のプレーをやってみるはじめての段階ですが、その1歩目でいい指導をしてもらっているなと思い

濱田選手

宮岡選手

ます。実はもともとリングに背を向けてプレーするのが得意ではないので、そこまで違和感はないですね。
(きれいなシュートフォームを持っていますね)それは初日に池内コーチ(現役時代シューターとして活躍)からアドバイスを頂いたんです。外のプレーをやってみて、シュートって大事だなぁと再確認しましたね。
(大きい選手のなかでやるのは)皆大きいですよね！自分にとってははじめての経験だったんですけど、菅谷くん(身長215cm)に跳ばないでブロックされて、日本は広いなぁ～と思いました(笑)。(関東1部の選手が多くいるなかでやるのは)自分は高校でもあまり上にいけなかったし、1部のところとは練習試合もあまりしたことがないしで、初対面の人が多くて驚きました。同じ身長でこんなに動けてすごい！と。自分もああなりたいって思いますね。(初対面の人ばかりと思えないくらいなじんでいませんか？良く声を出したり)あー、(順天堂大の)監督に言われたんです。技術がないから、気力でがんばれ！って。下手でやる気ない格好したらやっぱりよくないじゃないですか。だから勢いで頑張っています。
(2次・3次に向けては)来られるのなら最後までやってプレーの幅を広げたいです。こういうところだから学べる事をしっかり吸収してチームに持って帰って、チームを1部にあげたいです！」

ジェリコ・パブリセビッチヘッドコーチ
「選手もよく頑張っており良いキャンプができています。今年は池内コーチ・山本コーチが指導に当たり、私はA代表の練習担当とアドバイザーとして参加しています。練習のシステムは去年やって受け入れられたものを採用しているのでうまくいっています。選手達は主体的に吸収しています。
(2次・3次に向けては)目的は“選手がより良くなること”というシンプルなものです。そのための技術、フィジカル、そしてゲームロジックですね。
(今年は高校生も含まれているが、選手を選んだポイントは)去年と同じですよ。スプリングキャンプというのは若い才能のある選手が集まってやるものなので年は関係ありません。
(去年との違いは)まず、今年は全ての選手がすごいアンビションを持ってきていますね。去年は、何人かが理解せずに来ていたということがありましたが、選手の中でもスプリングキャンプの目的などの話・認識が広がっているのだなと受け取っています。」

池内泰明コーチ
「(スプリングキャンプでは中心となって練習をリードしていますね)バトンタッチですよね。表に出てやることになって。やることは話し合ったりして決めています。もちろんアドバイスもどんどん受け入れて。この合宿に来ている子は次の世代ですから、いつ上に呼ばれても大丈夫なようにしてあげたい。だから戦術より、ジェリココーチの考えに対応できるよう足の力・1on1。オフェンスの判断など個人技術のレベルアップがテーマですね。
最初は手伝いかと思っていたのでプレッシャーもあります。大事な子供たちなのでどう伸ばしていくか。良い選手ばかりなので彼らの能力をうまく引き出せるようにしたいです。
(今年の選手達はどうですか) こちらがどうしようと、結局やるのは選手。彼らがどうやるかです。そうすると意志力の強い子が残りますね。去年も参加して2回目の子と、今年が初めての子でもそういう気持ち・取り組み方が少し違いますね。2回目の子は妥協がない。きついけれど目標に向かって格闘しているし、そこで手を抜いたらカットされるとわかっている。ある壁を乗り越えているかぶつかっているかという差もありますね。でも初めての子もいかに壁を破れるか。だって戦いですから。痛いとか自分はダメだと思っていたら代表ではない。日の丸の重みではありませんが、自分達も“なりたい”と思って選考合宿に来て、先輩後輩なく激しくやりましたからね。それが大切だということを知ってもらいたいです。
(今年は講義も取り入れていますね)バスケット以外の時間もしっかりしないと、バスケットの練習の意味がなくなってしまうので。それから仕事の分業ですね。アップ・ストレッチなど専門的に知っている人がやってくれるので、取り入れています。逆に僕達はよりバスケットに集中できていいですね。
(今年の学生代表の選考も兼ねていますが)決して背が大きくないんですよね。国内では大きいほうだけれど、海外では決して大きくない。それでどう戦うかというとやっぱり総力戦になる。ベンチのメンバーは誰でも出られて、大きい選手もボール運びなど外の動きもできないといけない。特に大きい方の選手がA代表で抜けてしまうとさらに小さくなります。そうするとインサイドを軸に戦うのは不可能ですよね。だからフルコートで当たる足の力、ボールを取ったら速攻に行く体力を強化していきたいと思っています。」