<第39回筑波大・日本体育大定期戦>
4月29日(祝・木)、東京の代々木第2体育館で、第39回筑波大・日本体育大定期戦が行われた。
女子のジュニアバーシティ(2軍)ゲーム終了後、男子のジュニアバーシティ(2軍)ゲームアップ中に筑波側のバックボードが破損して、協議の結果、以降の試合は中止となった。
延期の予定も今のところない。

<第39回筑波大・日本体育大定期戦 女子ジュニアバーシティ>
4月29日(金) 会場:代々木第2体育館


             
筑波大
24
10
1st
16
41
日本体育大
14
2nd
25
 

男女1軍チームのメンバーらの声援が飛ぶ中スタート。選手は皆笑顔で、カットインやシュートなどアグレッシブに狙っていく。キャッチミスやトラベリングなどやや多かったが、両チーム声を出し10−16と互角。後半は、日本体育大が1軍チームばりのトラップディフェンスを展開し快勝した。

 


『かなわなかった日筑戦。』

日本体育大学の男子バスケットボール部員は約140名。日筑戦では、この中から2軍A・B班、3軍1〜3班の4年生が出場することになっていた。
しかし、アップ中に筑波側のボードが破損するアクシデント。
「みんな4年生で、1年間楽しみにしていて、3ヶ月前から練習してきたので残念ですね。日筑戦は試合、というよりも祭りという感じが強くて、皆で盛り上げてやろうとしたんですけど・・・」
と4番のユニフォームを着ていた坂口直人は言った。

筑波側も、この日の試合を楽しみにしていた。練習後集合時間を伝えられたとき、どよめきが起きるくらい早朝に出発。女子のジュニアバーシティの試合中には、アップの声がコートまで響いてきた。「2軍は(スポットが当たることが)これくらいしかないから、写真ちゃんと撮ってよ!」とスタッフに冗談も言っていた。
「日本人初だそうです。最後なのでいい形で勝ちたかったですけどね。最初はどうにかなるかなって思ったけれど、しょうがないですね。これから切り替えます。」
とこちらも4年の上原達彦。

最初はお祭り気分のまま携帯で写真を撮っている選手もいたが、協議が長引くにつれて表情が硬くなった。男子ジュニアバーシティ中止を告げる場内放送中は会場がしんと静まり返った。当初16時から女子戦、17時から男子戦となったが、結局は全て中止に。

決定後、着替え終えた上原はそっと目をぬぐっていたが、「見間違いですよ〜」と微笑み、アップ中ダンクに挑戦した選手に気遣いを見せた。もちろん、JBLの外国人選手が何度となく激しいダンクをしても何ともなかったのだから、ボードにもともと小さな傷があったとも考えられる。

しょうがない、とどちらの選手も口を揃えた。しかし、比較的さばさばしていた1軍メンバーとは裏腹に、2軍メンバーは困ったような笑顔を浮かべていた。誰も悪くないし、もちろん他にも部活をやっていてよかった、と思うことはあるだろう。

それでも、“バスケットの聖地”代々木第2体育館でプレーする夢は叶わなかったのだ。

<取材・文 北村美夏/協力 渡辺美香>