<第53回関東大学バスケットボール選手権大会>

第53回関東大学バスケットボール選手権大会(通称トーナメント)は28日、代々木第2体育館で準々決勝を行った。

この結果、勝った法政大・専修大・拓殖大・青山学院大は明日の準決勝に、敗れた筑波大・慶応大・大東文化大・日本大は5−8位決定戦に進む。5−8位決定戦は、抽選の結果日大-慶応、筑波-大東文化となった。



<第53回関東大学バスケットボール選手権大会 準々決勝>

5月28日(金) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
59
4
1st
13
82

 
筑波大
25
2nd
23
法政大
13
3rd
25
 
17
4th
21
 

スターティングメンバー
法政大:#11亀井、#12山田、#15小川、#17町田、#23末廣
筑波大:#4瀬戸山、#5井上、#8森本、#12小松、#13尾崎

立ちあがりどちらもシュートが入らず、筑波大#5井上、法政大#23末廣のフリースローで2−2のまま進む。残り4分30秒、法政大は#11亀井、#19高久のローポストからの1on1でやっとフィールドゴールをあげ6−2とする。ディフェンスでは#12山田が筑波大のエース#4瀬戸山をうまく守り、このクォーターを13−4とする。

第2クォーターは、#12山田がフリースローを2投とも落とし、#19高久がオフェンスファールを取られるなどする間に13−8と詰められる。しかしここで我慢して筑波大#4瀬戸山からのパスアウトをケアし、筑波大#10鹿野・#12小松に楽なシュートを打たせなくする。そして得たオフェンスのチャンスで#23末廣のドライブ、#12山田の合わせと次々に加点し、前半を36−29とリードする。

後半もディフェンスの集中を切らさず、筑波大のシュートを落とさせてそのリバウンドを支配し、#15小松の3ポイントシュートなどにつなげて第3クォーター残り6分47−33と引き離す。オフェンスリバウンドにも絡んでいき、第4クォーター開始直後に筑波大のインサイドの要#5井上から4つ目のファールを奪って交代を余儀なくさせると、後はワンサイドゲームになる。インサイドを支配し、フリースローも冷静に決め、最後まで筑波大に気持ちよくシュートを打たせず23点差で快勝した。

法政#23末廣



<第53回関東大学バスケットボール選手権大会 準々決勝>
5月28日(金) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
62
15
1st
18
84

 
慶応義塾大
16
2nd
26
専修大
9
3rd
21
22
4th
19

スターティングメンバー
慶応義塾大:#4志村、#5石田、#10辻内、#18酒井、#19竹内
専修大:#6中川和、#9長澤、#10波多野、#13大宮、#15小淵


慶応大は、開始1分半で専修#13大宮を2ファールと交代に追い込むが、代わった#12伊藤にうまくカバーされる。さらに第1クォーター残り5分、専修大#9長澤にバスケットカウントを許すが、#10辻内の3ポイントシュートで11−10と譲らず、このクォーター15−18と付いていく。

しかし第2クォーター、専修大#6中川和の2本の3ポイントシュートなどで残り7分19-27と引き離されると苦しくなる。#5石田に託すが決めきれず、#19竹内もミドルシュートの調子が良くなく、逆に専修大#12伊藤、#15小淵の3ポイントシュートで一気に27-40とされる。前半終了間際に#18酒井が3ポイントシュートを決め何とか30点差代にのせて折り返す。

後半追い上げをはかるもシュートの調子が良くなく、要所で専修大#6中川和、#15小淵に決められる。シュートが単発になって、そのリバウンドを支配されて速攻をくらうという展開となり、専修大#10波多野、#13大宮のダンクにも手立てがない。受け手にまわって自分たちのペースで組み立てることが出来ず、最後に#5石田が3ポイントシュートを決めるのが精一杯で62-84と大敗した。

専修#13大宮のアリウープ


慶応義塾大・#19竹内
インタビューで“専修とどこまで出来るか楽しみ”と言っていた竹内。この日はリバウンドで孤軍奮闘した。
「リバウンドは、相手が大きいから自分しかいないと思ってやりました。専修は大学で一番のチームだけれど、やってみないとわからないと思っていました。で、やってみたらやっぱり強いし、すごかったです。NBAのレイカーズみたいでした。 明日からの順位決定戦も頑張っていきます。」



<第53回関東大学バスケットボール選手権大会 準々決勝>
5月28日(金) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
85
32
1st
27
89

 
大東文化大
22
2nd
24
拓殖大
16
3rd
13
15
4th
25

スターティングメンバー
大東文化大:#5西塔、#6孟、#7石井、#9竹野、#12名元
拓殖大:#6熊谷、#8加々美、#9小島、#10長谷川、#12伊藤

第1クォーター、開始3分で9-9とハイスコアの展開になる。その後、大東大は拓殖大#12伊藤の3ポイントシュートなどで9-16と離されるが、#5西塔、代わって入った#8黒木の3ポイントシュートで残り5分15-16とついていく。そのまま一進一退の攻防となるが、#8黒木がカットイン、3ポイントシュートとうまく攻めて32-27とリードする。

第2クォーターも#8黒木がつなぎ、#17金城も積極的にゴールに向かっていく。#6孟、#4月野も苦しい体勢のシュートを沈め、残り1分30秒54-44と2桁差をつける。しかしここから拓殖大#8加々美の連続シュート、さらにミスから#12伊藤の速攻を許し、前半をかろうじて54-51とする。

後半もどちらも譲らぬ展開となり、残り5分でも61-59と抜け出せない。この後24秒タイムオーバーを取られ、拓殖大#10長谷川のロングシュートで61-61とついに追いつかれるが、#4月野が小さい体を張ってフェイダウェイ、リバウンドと奮闘し65-63とする。するとルーキー#9竹野の3ポイントシュートが決まり、残り1分30秒68-63とする。しかし、残り1分を切ってから#6孟がテクニカルファウルを取られ、さらに#8黒木が速攻にいったところで相手選手と激突し負傷退場する。そのファールで得たフリースローを代わりに入った#6孟が決め何とか70-64で最終クォーターへ。

大東#8黒木の速攻

拓殖#9小島


第4クォーターは、拓殖大#4清水の1on1、#9小島の3ポイントシュートでいきなり70-69とされるが、#5西塔らの1on1で76-73とする。しかし#9竹野の3ポイントシュートをブロックされ、速攻に持ち込まれる。続けて速攻をくらうが、拓殖大#4清水がレイアップを落として救われる。だが残り6分#4月野が拓殖大#4清水にミスマッチを突かれて77-76とついに逆転される。#4月野はパス回しから3ポイントシュートを入れ返すが、拓殖大#10長谷川のインサイドで79-79と振り出しに戻る。その後#9竹野のシュート、拓殖大#8加々美のフリースローで81-81となると、しばらく得点が動かない。

大東大は何とか先行しようとするが、残り1分30秒逆に拓殖大#12伊藤に3ポイントシュートを決められてしまう。さらに拓殖大#6熊谷のカットインに#4月野がたまらずファールし、フリースローで81-86と苦しくなる。その焦りが出たのか、次のオフェンスで拓殖大#12伊藤にパスカットされ、ファールで速攻を止める。フリースローで81-87とされて残り1分を切る。#4月野がスピードで運んでそのままシュートを決めると後はファールゲーム。拓殖大#8加々美、#9小島がともに1投ずつ落とすが、#12名本の3ポイントシュートはこず、#4月野もパスの出しどころがなくトラベリングしてしまう。しかし、そのスローインをカットして#5西塔が決め、拓殖大#9小島のフリースローが2投とも落ち、85-89で残り20秒とする。#5西塔の3ポイントシュートは外れるが、そのリバウンドからのパスを拓殖大#9小島がミスし残り17秒でマイボールに。しかしその大切なオフェンスで#4月野から#6孟へのパスがかみ合わずラインを割ってしまう。残り13秒拓殖大にキープされ、大東大は逆転負けを喫した。


大東文化大・#5西塔
27日の6回戦では30得点(3P5本)の活躍。この日も3P5本を含む21得点をあげたが、チームは敗れた。
「1クォーターは大体(相手ディフェンスが)あけてくるので3P、その後厳しくなったらカットインと狙い通りできたが、怪我人が多すぎた。黒木の怪我も響いたと思う。経験が少ないのもあって、ちゅうちょしてしまった。#17金城は良かったけれど…。でももう切り替えて明日以降(順位決定戦)頑張ります。去年はただがむしゃらだったけれど、今の自分の立場を考えて、熱くなりすぎずに余裕を持ってやっていきたいです。」



<第53回関東大学バスケットボール選手権大会 準々決勝>
5月28日(金) 会場:代々木第2体育館

TEAM
 



 
TEAM
 
62
17
1st
13
71

 
日本大
15
2nd
13
青山学院大
10
3rd
15
20
4th
30

スターティングメンバー
日本大:#4日下、#5太田、#7蒲谷、#9呉屋、#11城間
青山学院大:#4鈴木、#6伊藤、#7佐藤、#8大屋、#10岡田


青学大は、#7佐藤のポスト−#6伊藤の合わせで2−2とするが、その後#10岡田らのシュートが入らず残り5分2−12とされタイムアウトを取る。その後#4鈴木の3ポイントシュート、ターンオーバーからの速攻で10−17と盛り返し、最後に#10岡田がセンターサークル付近からブザービーターを決めて第1クォーターを13−17とする。

しかし第2クォーターは日本大#9呉屋に3ポイントシュートを決められ残り5分19-28と再び離される。その後#10岡田が3ポイントシュートを決めて24-30と再び追い上げるとしばらく守り合いになり得点が止まる。残り1分を切ってから互いに1本ずつ決め合い26-32で後半へ。

第3クォーター青学大は厳しいディフェンスを展開し、連続して24秒オーバータイムを取る。それをルーキーの#14広瀬のバスケットカウントにつないで残り7分31-34とすると勢いづき、#7佐藤のシュートで残り5分35-35と同点に追いつく。スクリーンの接触で互いに何度もファールを取られるなどタイトな展開となり、41-42とわずかに1点差とする。

そして第4クォーター、#10岡田の得点で42-47と逆転に成功する。#7佐藤も3ポイントシュートを決めて残り6分51-46と点差をキープする。さらに#9大屋の3ポイントシュートも決まり、残り4分58-48と10点差をつける。日本大のエース#7蒲谷を封じ、負担がかかった#9呉屋のシュートも落ちる。残り2分を切って、ファールゲームを仕掛けられる。このフリースローを#4鈴木らが1投しかい決めきれないが、日本大の3ポイントシュートが#7蒲谷の1本以外ことごとく落ちて救われる。残り1分を切ってからは#4鈴木がフリースローをきっちり沈め、71-62で昨年準優勝の日本大から逆転勝ちを収めた。

青学#10岡田のフリースロー

<取材・文 北村美夏>

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