<第54回関東女子学生リーグ戦>
<第54回関東女子学生リーグ戦> |
第54回関東女子学生リーグ戦が4日、明治大和泉体育館などで開幕した。1部4試合の1週目の結果、コメントは以下の通り。 |
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<第54回関東女子学生リーグ戦 1週目> 9月4、5日(土、日) 会場:日本女子体育大学
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(9/5分) スターティングメンバー 松蔭:#5中沢・#6堀内・#7山西・#14関根・#15幡矢 筑波:#4田渕・#9宇佐美・#11加藤・#16櫻田・#17鈴木 |
第1クォーター、松蔭はいきなり筑波#4田渕に3ポイントシュートを決められ、流れを持っていかれてしまう。攻めてはターンオーバーが、守ってはファールが多くなり、なかなか自分たちのプレーができない。残り6分を切ってから、筑波#11加藤、#4田渕にインサイドで決められ、たまらずタイムアウトを取る。その後は、パスが回り始め、残り4分#7山西がいい形でトップから3ポイントシュートを決める。すかさず筑波のタイムアウトとなるが、勢いのついた松蔭は続けて#7山西が同じ場所から3ポイントシュートを決め、12-15と追い上げる。しかし残り3分10秒、筑波がPGを#4田渕から3年の#13内田に代えてくると、筑波#17鈴木・#8近藤と連続得点される。だが負けじと#15幡矢がドライブ、#6堀内がミドルシュートを決め、同点とする。さらに、少し焦りの出た筑波のオフェンスを見逃さず、スティールから#5中沢が速攻を決め、21-19とリード。最後の筑波#17鈴木のゴール下のシュートチャンスも抑え、そのまま第1クォーターを終了する。
第2クォーター、#7山西の1on1からのミドルシュートから始まるが、その後筑波に連続で得点され、23-29と再びリードを奪われる。そこから松蔭は#14関根・#15幡矢の1年生コンビが1on1やオフェンスリバウンドと奮闘し、残り3分には33-35と2点差にする。その後、またもや筑波に連続得点を許し、残り40秒には35-41とリードされるが、残り25秒から松蔭#14関根の3ポイントシ |
1年生にしてチームを引っ張る活躍 松蔭#14関根 |
ュートと、#5中沢の1on1からのドライブインで40-41と1点差にまで迫り、前半を終える。 第3クォーターも開始から点の取り合いとなる。松蔭は#14関根を中心に攻めると、筑波は#8近藤が積極的にゴールを狙い、どちらも一歩も譲らない。残り4分53秒、#14関根の1on1からのシュートが決まり、52-50とリードすると、筑波のタイムアウトとなる。その後筑波に連続得点を許し逆転されるも、#6堀内の3ポイントシュートが決まり、55-54と再びリード。さらに、#7山西が連続で3ポイントシュートを決め、61-57と差を広げると、筑波のシュートが入らなくなる。だが残り1秒になって筑波#17鈴木にミドルシュートを決められ、61-59とわずかに2点リードして、第3クォーターを終了した。 第4クォーター開始1分半、どちらも得点できずに進むが、その後交互に点を取り合い、残り6分35秒には65-64と1点差につめられる。しかし、そこで#5中沢が3ポイントシュートを決めて4点差とし、筑波にタイムアウトを取らせる。そこから筑波のディフェンスが厳しくなり、得点が伸びなくなる。その間に筑波#8近藤のゴール下や#11の速攻などで、残り3分50秒には70-70と同点にされ、ここで松蔭はタイムアウトをとる。その後、どちらもターンオーバーが続き、約2分近く、無得点で進む。残り1分59秒、松蔭#5中沢が1on1からのシュートを決めるが、筑波#16櫻田にフリースローを与え、またも同点に。残り1分24秒、再び#5中沢が果敢にシュートを狙い、3ポイントのフリースローを得る。これをきっちり決め、75-72と松蔭が3点リードすると、焦った筑波はシュートが入らなくなり、速攻のレイアップまで落としてしまう。残り20秒、ファールゲームにきた筑波に、#5中沢がフリースローを1本決め4点差としすると、その後の筑波#14中藤の3ポイントシュートもはずれ、前日の試合大差で敗れた松蔭が、76-72と接戦をものにした。 |
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筑波大学 内山治樹監督(9/5試合後) 「今日は駄目でしたね。昨日の点差から「いけるだろう」っていう甘さが出たのでしょう。まあ、いい勉強になりましたね。今日の試合を糧に、これからまた頑張りますよ。」 松蔭大学 小林夕紀恵監督(9/5試合後) 「昨日の試合後、みんなでビデオを見て、自分たちがやらなくてはいけないことができていなかったことがわかったので、その点を反省して、今日はちゃんとできるようにしようと言って、臨みました。それが今日はちょっとは出来ていたので、勝利につながったのだと思います。今年のチームは、トランジションの速い攻撃スタイルは変わっていないのですが、昨年のメンバーがほとんど卒業したので、若い、初めて組まれたようなチームです。そういう意味では、先行逃げ切りで行きたいのですが…。追いかける形になると、向こうは経験も能力もあるチームで、こちらはあまりないので、かなり苦しくなりますから。しかし、昨日の試合ではそれが出来ませんでした。今日は先行して、と思っていたのですが、それが出来なかったら、とにかく点差を離されずついていって、終盤お互い焦り始めたらチャンスがあるかなっと思ってやりました。うちは今1年生が実力でポジションを取ってきていて、昨年の主力が抜けた分、そういう選手の力を使ってやる必要があります。今日の前半は#14関根(麻衣子・1年)がチームを引っ張りましたが、彼女はそういう仕事をしなくてはいけないことをよくわかっています。後半は#5中沢が頑張りましたね。うちは高さがないので、インサイドで勝負はなかなか出来ません。なので、彼女のように中に切り込んで、周りがあわせる、というようなプレーをしていかないと、勝負になりませんから。彼女はコート上のリーダーでもあります。ディフェンスではアウトナンバー覚悟で、捨て身の状態でした。本当は1対1できちんと守らなくてはいけないのですが、身長差もあるので、ああしてダブルチームで当たるしかないですよね。”松蔭は去年で終わった”みたいなことも聞くのですが、選手たちはいろいろなことをわかって、その上で自分たちなりの目標を決めて、切り替えてやっていると思います。今日の試合の終盤は追い上げムードで、選手たちの気持ちも乗っていたと思いますね。やはり気合でしょうね。リーグの目標は上位(4位以内)です。1戦1戦しっかりやっていくしかないので、頑張ります。」 |
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<第54回関東女子学生リーグ戦 1週目> 9月4、5日(土、日) 会場:日本女子体育大学
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(9/5分) スターティングメンバー 拓殖:#4伊佐・#7重村・#8石岡・#9梅崎・#11藤本 東女体:#4三木・#6野田・#15飯塚・#17福田・#18張替 |
第1クォーター、スタートは交互に点を取り合う展開となるが、開始5分ごろから拓殖大が連続得点でリードを奪う。残り2分51秒、#9梅崎がスティールからの速攻を決めると、東女体にタイムアウトを取らせる。しかし、その後の得点がとまり、東女体#6野田を中心としたスピードのあるオフェンスを展開され、ファールが増える。残り1分、東女体#6野田の3ポイントシュートで18-20と逆転されるが、#10趙がファールを受け、そのフリースローを決めて、20-20の同点とする。しかし、すぐにまた東女体#6野田に今度はドライブイン・シュートを決められ、リードされる。残り5秒、厳しいディフェンスからスティールを奪い、それを#16鹿谷がゴール下で決め、なんとか同点にして第1クォーターを終える。
第2クォーターも序盤は交互に点を取り合うが、開始2分を過ぎて、高さを活かして#10趙にボールを集めだした拓殖は、その#10趙がファールを受けたフリースローなどで、残り5分12秒には33-24と9点のリードとする。その後も高さを活かした怒涛の攻撃で、東女体に自分たちのバスケットをさせず、点差はひらく一方となる。結局攻め続けた拓殖が、このクォーター一気に16点差をつけ、43-27で前半を終える。 第3クォーター、なんとか流れを呼びたい東女体に速さを使った攻撃を展開され、拓殖はリズムに乗れない。東女体#17福田のゴール下で46-36と |
1年生センター 拓殖#10趙と東女体#18張替 |
10点差に迫られるが、拓殖もようやくボールが回り始め、オフェンスのリズムができ始める。得点差は10点前後で経過するも、最後に拓殖の高さがものをいい#10趙の連続シュートなどで、59-44と15点リードして第3クォーターを終える。
第4クォーター開始1分半、どちらも得点できずに経過する。その後#5櫻木が果敢に攻め、残り6分には65-46と19点差にする。しかし、そこからは点を取り合う展開となり、残り39秒まで、17点差と変わらなかったが、最後の30秒で、東女体に速攻などから連続で得点されるも、結局76-65と拓殖が高さを活かした攻撃で連日のゲームを勝利で飾った。 |
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東京女子体育大学 玉置正彦部長・監督(9/5試合後) 「うちの試合はどのチーム・どのポジションも常に“ミスマッチ”みたいなところがあって、毎年毎年大変な試合が多いので、そういう意味では、今日のような身長差のある対戦は慣れっこではあります。ただ、自分たちのディフェンスがもうちょっと上手く絡んでこないと、勝負にならないのですね。あと、自分たちのオフェンスの終わり方が問題で、ミスが多くて。ターンオーバーが多くて、そういう状況が昨日も今日もありましたね。いつもよりもシュートが入らないのは、なんでしょうね。経験がないとかいうことで、焦りもあるのでしょうか。うちはどうしてもインサイドはミスマッチになるので、なかなか中で勝負は出来ません。それでも上手く中を使っていくように指導しているのですが、最後はやはり外のシュートが多くなってしまいます。それが入らなくなると展開が苦しいですね。リーグの目標は、まずは入替戦回避です。上位なんていうのはおこがましいです。なんとか入替戦に行かないようにして、そこからインカレにもつなげていきたいですね。」 |
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<第54回関東女子学生リーグ戦 1週目> 9月4、5日(土、日) 会場:日本女子体育大学
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(9/5分) スターティングメンバー 日体:#4加藤・#6野田・#7松尾・#13石川・#14胡 早稲田:#4堀江・#5宮本・#7松井・#8半澤・#18谷 |
第1クォーター開始早々、日体は早稲田#5宮本の積極的な攻撃に押されて連即得点を許し、2-13と11点リードされる。追い上げたいが、なかなかディフェンスが効かず、プレーにリズムが出ない。終盤、コート上の選手を大きく入替えて臨むと少し持ち直し、終了間際に#16梅が3ポイントシュートを決め、11-20と点差をなんとか1桁に押さえて第1クォーターを終える。 第2クォーター、スタートを#8野村・#9細川・#10養田・#16梅・#17深澤で臨む。オールコートのプレス・ディフェンスをしかけ、早稲田のリズムを崩していく。そして流れを引き寄せると一気に追い上げ、残り3分5秒には28-27と逆転に成功する。ファールの増えた早稲田からフリースローを多くもらい、それらの得点からリードを守り、最後は早稲田#16佃にミドルシュートを決められるも、33-31と2点リードして前半を終える。 第3クォーターはスタートから日体のペースとなる。#7松尾の3ポイントシュートや、#6野田の速攻のバスケットカウントなどで、43-33と一気に10点差とする。しかし、早稲田に#17谷内の3ポイントシュートや、#8半澤の速攻などで47-42と5点差まで迫られる。さらに残り4分には早稲田の厳しいディフェンスに24秒オーバータイムを取られてしまい、ついに47-44と3点差まで追い上げられる。だが、#9細川が3ポイントシュートにミドルシュートと連続得点し、 |
後半から調子の出た日体#4加藤 |
#8野村もブザービーターとなる3ポイントシュートを決めて、57-46と11点リードして、第3クォーターを終える。 第4クォーター序盤は、どちらもペースが悪く、得点が伸びない。そこで、残り5分47秒メンバーをほぼスターティングに戻す。するとリズムを取り戻し、早稲田#4堀江に最後まで粘られるも崩れることなく、結局72-59と13点差をつけて早稲田に2連勝した。 |
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日本体育大学 木村和宏コーチ(9/5試合後) 「今日は出だしが悪かったですね。決めるべきところで決められなくて、それで段々と焦りがでてきたのでしょうね。しかし、2番手のメンバーたちが今日はよく頑張ってくれました。選手層が厚いのはいいのですが、あまり練習中にやりあわないのがよくないです。まだまだ甘いところが出ますね。毎年勝つことを前提にやってます。しかし、昨年負けて(専修大に敗れ2位)しまって、今年は絶対負けられないというプレッシャーのようなものが、選手たちの中には、どこかにあるのかもしれないですね。僕はインカレが勝負だと思っているので、それまでに選手たちにどれだけ試練を与えられるかなと考えています。シュートに関してはかなり“怒っている”ので、それもちょっと萎縮する原因になるのかもしれないですね(笑)。そういうメンタル面の弱さが、今年のチームにはあるので、その辺も鍛えていかないといけないです。#4加藤(尚子・4年)はいいキャプテンシーを持っているのですが、今はそれがちょっと空回りしているっていう感じですね。コートの上では#6野田(裕子・4年)がリードしています。うちはポイントガードにはかなり試練を与えてやっていますね。」 |
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<第54回関東女子学生リーグ戦 1週目> 9月4、5日(土、日) 会場:日本女子体育大学
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(9/5分) スターティングメンバー 専修:#4関・#5川村・#6長南・#8山下・#11岩崎 日女体:#4成田・#5鈴木・#8渡邊・#15森川・#18水沢 |
第1クォーター、日女体はスタートに1年生の#18水沢と191cmのセンター#15森川を起用してくるが、専修は速いパス回しから中-外を使った攻撃で、残り2分16秒までに13-6と7点のリードをする。日女体になかなかチームでのオフェンスを組ませず、最後に日女体#4成田のアシストから#8渡邊にミドルシュートを決められるも、15-10と点リードして、第1クォーターを終える。
第2クォーター、要所で#5川村の3ポイントシュートや、#6長南のミドルシュートが決まり、日女体に流れを渡さない。日女体#12陳にフリースローを含む10得点を許すが、他の攻撃を抑え、徐々にリードをひろげ、結局35-22と13点のリードにして前半を終える。 第3クォーター、#5川村が引き続きチームオフェンスを引っ張る。しかし、日女体#4成田や#8渡邊に粘りのオフェンスをされ、徐々に差を詰められ始める。残り3分、日女体#12陳のフリースローで41−33とされると、さらに日女体のプレスディフェンスにターンオーバーをしてしまう。ここで専修のエースである#6長南が落ち着いたプレーでミドルシュートを決めるなどし、なんとか流れを止める。だが最後は日女体#9杉原に残り1秒切ってからドライブイン・バックシュートを許し、46−39と7点差に詰められて、第3クォーターを終える。 |
ゴール下の対決 専修#11岩崎と日女体#15森川 |
第4クォーター、スタートから流れは専修に。しかし、日女体にディフェンスで粘られ、5分をきったところで24秒オーバータイムを取られるなど、完全にゲームを掌握しきれない。残り2分6秒、日女体#9杉原に3ポイントシュートを決められ、54-46とされるが、そこから日女体は焦りからかシュートが入らなくなる。残り1分を切ってから連続で得点し、最後は62−47と昨年の覇者・専修が1部復帰を果たした日女体の勢いをしのぎ、リーグ開幕2連勝した。 |
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専修大学 児玉茂監督(9/5試合後) 「昨日も今日も競りましたね。まあ、そういうところで、主力をちょっと下げて、他のメンバーでやる、いい練習にもなっていますね。昨日も今日もよくやってくれてます。こういう経験も長いリーグの中には必要でしょう。」 日本女子体育大学 柴田雅貴監督(9/5試合後) 「昨日も今日も、もう一息…というところまでいったのですが、肝心なところでシュートが入らなかったです。足が止まってしまいましたね。昨日の試合後はみんなで集まってビデオをみたりしてました。昨日の試合では、多分選手たちも、ある程度「やれる」という自信がついたのではないでしょうか。だから今日こそはという気持ちでやっていたと思います。最初一気に離された時も、自分たちのスタイルを崩さないように、ディフェンスはきっちりやろうという意識でやっていました。だからある程度は追い上げることが出来ましたね。これからにつながるゲームになったと思います。」 |
<取材・文 渡辺美香/構成 北村美夏> |