<第80回男子関東大学リーグ戦>
<第80回男子関東大学リーグ戦> |
第80回男子関東大学リーグ戦は23・24日、代々木第2体育館で、1部の第7週目(最終週)を行った。 23日は第1試合、慶應大は100点ゲームで45年ぶり4回目の優勝を決めた。2位争いは直接対決で専修大を敗った日体大が並んだ。また入替戦争いも、早稲田大が筑波大に勝って4勝に筑波大・大東大が並び、早稲田大が3勝で追う形で、明日の最終戦に持ち越された。 24日は、専修大・法政大・大東大がそれぞれ勝って、2位・4位・6位と順位を上げた。11月1・2日の入替戦には、早稲田大・筑波大が臨む。 表彰式・閉会式・個人賞のページはこちら |
<第80回男子関東大学リーグ戦 7週目> 10月23、24日(土、日) 会場:代々木第2体育館
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(10/23分) スターティングメンバー 慶應大:#4志村、#5石田、#10辻内、#17酒井、#18竹内 法政大:#4山田、#6深尾、#7亀井、#8高久、#11末廣 慶應大は、立ち上がり落ち着く前に#10辻内がレイアップ・3ポイントシュートを決め、さらに速攻を続けて開始2分で9-0とリードし法政大にタイムアウトを取らせる。この後法政大のディフェンスに押されるも、#10辻内が要所で決め、#18竹内も速攻を決めて点差をキープする。しかし第1クォーター終盤から#4志村のミスマッチを突かれ、そこから法政大#4山田にシュートを決められる。さらに#5石田が手の怪我で1度ベンチに下がるが、#18竹内がブザービターとなるリバウンドシュートを決めて28-17とつなぐ。 第2クォーターは法政大#4山田謙・#12山田健・#7亀井の1on1で何度か1桁差に迫られるが、その度に#6関・#10辻内の3ポイントシュートが決まって追いつかせない。法政大は2度タイムアウトを取って修正してくるがパスを散らして対応し、残り1分を切ってからは#17酒井が連続3ポイントシュートを決め、54-34と20点差にして折り返す。 |
チームを流れに乗せた 慶應大#11辻内 |
後半も法政大#4山田に決められるも、#18竹内らのリバウンドシュートで点差を保つ。残り1分からはチームファールによるフリースローを確実に決め、最後は#10辻内がブザービーターのジャンプシュートを決め80-54と差を広げる。そして第4クォーター、#17酒井の連続得点で84-54と30点差をつける。ここで入った法政大#9町田にインサイドで攻められ残り5分30秒91-65となるが、タイムアウト後は代わった4年生・1年生を#5石田・#10辻内が支えて得点し78-105と100点ゲームで優勝を決めた。
(北村美夏) |
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慶応大学優勝インタビューはこちら |
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(10/24分) スターティングメンバー 慶應大:#4志村、#10辻内、#12松本、#17酒井、#18竹内 法政大:#4山田、#6深尾、#7亀井、#8高久、#11末廣 第1クォーター序盤は法政がトランジションの速いゲームを展開し、一気にリードするが、リバウンドを慶應に支配され、追い上げを許してしまう。第2クォーターに入ると、攻めのリズムが悪くなった法政は慶應に点差を詰められるが、#12山田健の3ポイントシュートでなんとかつなぎ、わずかに1点リードして前半を終える。 第3クォーター、慶應#20香川・#10辻内に連続得点され、リードを奪われるが、その後#8高久に代わって入った#9町田がミドルシュートと速攻ダンクを決め再逆転に成功する。そこからシーソーゲームが続き、どちらも一歩も引かない。しかし残り3分をきって、法政#7亀井のオフェンスリバウンド、#4山田謙の3ポイントシュートと得点し、法政がリードする。その後点を取り合い、69-64と法政が5点リードして第3クォーターを終える。 第4クォーターは慶應#4志村のミドルシュートから始まるが、その後どちらも攻めきれず、得点できない。残り7分29秒に慶應#17酒井からスチールした法政#7亀井がアンスポーツマンライク・ファールを受け、そのフリースローを決めると、さらに#8高久が3ポイントシュートを決め、75-66と法政がリードする。しかし、ここでこの日怪我でベンチにいた慶應#5石田を投入されると、流れが慶應に傾く。残り5分49秒に慶應#18竹内にフリースローを与えると、2投目をはずすがそのリバウンドを取られ、#4志村に3ポイントシュートを決められ、さらにその後速攻を決められ、75-72と詰められる。そこで法政#7亀井がディフェンスをかわすシュートでバスケットカウントを取り、さらに#8高久がゴール下で決め引き離すも、すぐに慶應#10辻内に3ポイントシュートを決められてしまう。そして残り3分3秒には慶應#18竹内にフリースローの1本目を決められ、2本目は落とすも、そのリバウンドを慶應#17酒井に決められ、79-78と1点差に詰められる。しかし残り2分5秒に法政#12山田健が3ポイントシュートを決め、望みをつなぐ。残り50.4秒、慶應#4志村にフリースローを与えてしまうが、#4志村は2投目をはずす。そのリバウンドを慶應#18竹内に取られるも、シュートを決めさせない。さらに慶應#17酒井・#10辻内とシュートを放たれるも、決まらない。残り29秒、慶應#17酒井にフリースローを与え、それを2本とも決められると82-81と1点差となり、次の法政のオフェンスは攻めきれず慶應に最後のチャンスを与えてしまう。しかし、慶應#10辻内の放った3ポイントシュートは決まらず、そのリバウンドをとった#18竹内も決めきれずタイムアップとなり、法政が辛くも勝利した。 (渡辺美香) |
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法政大・佐藤コーチ 「昨日の試合はモチベーションが十分持てず、全然自分たちのバスケットができませんでした。なので今日は、インカレに向けて少しでも順位を上げられるように頑張ろうといって試合に臨みました。慶應も昨日優勝を決めて、気持ちも緩むかもしれないとも思ったのですが、やはり賢いチームなので#5石田選手がいなくてもしっかりやってきましたね。 このリーグは反省が多かったです。しかし14試合を通して自分たちなりに修正していくことができました。目には見えにくいですが、少しずつ成長しています。今は#5小川が怪我でできないので、そういう意味ではチーム状態は決してよくはないのですが、その分他の選手が頑張ってくれています。リーグ途中で町田が怪我をして、その後は高久でずっとやっていました。町田ももうよくなっているのですが、高久がいいのでそのままスタートにして、町田をシックスマンとして使いました。インカレまでにはそれぞれのパターンでプレーのバリエーションをもう少し増やしたいですね。去年のインカレから春と4位が続いています。うちみたいなチームが4位でいいのかなという気もしますが(笑)、今度のインカレでもうちらしいバスケットをやりますよ。」 法政大・#7亀井選手 「今日はもう入れ替え戦も関係ないし優勝も決まっていたので、慶應がどうとかではなく自分たちがどう戦うか、そしていかにインカレにつながる試合ができるかを考えて試合に臨みました。昨日はちょっと悪すぎでしたね。向こうは優勝がかかっていることもあって気持ちの面で負けていました。しかし今日はしっかり集中してできたと思います。うちは集中が切れずにできれば強いのですが、そうでないとダメになります。基本的にはディフェンスからのチームなので、集中してしっかり守って自分たちのオフェンスにつなげることが必要です。 このリーグでは、最初はいろいろ苦しみましたが、だんだん個々のやりたいこととかがわかってきて自ずと役割がはっきりしてきたことで、チームのまとまりにつながりました。自分のことだけでなく相手(チームメート)のことも考えてプレーできるようになりましたね。それで団結力が強くなりました。自分のプレーは高校のときにやっていたものが大きいです。今の法政のバスケットと似ているのでやりやすいこともあるのだと思います。自分がそれほどガツガツ点を取りに行かなくてもうちは1on1の強いやつはたくさんいるので、上手くパスを回してあわせていくようにしています。自分の仕事をしっかりとやることが大切で、それがインカレにもつながると思います。インカレは1回負けたら終わりですから1戦必勝です。そのためにもチームプレーができなければ勝てません。インカレ最終日までやれるように、頑張ります。」 法政大・#9町田選手 「リーグの途中で怪我をしてしまって、それからはシックスマンとしてゲームの途中から出ています。途中から出るのはリズムがすでにできているので、それに乗るのがなかなか難しいですね。元々そういうことが上手くないので。しかし、あまり意識しないで自分の仕事をしっかりやればいいのだとわかって、かなり楽になりました。自分の仕事はディフェンスとリバウンドですね。最近は気後れせずにできるようになりましたが、これもいい経験になりました。高久と自分では求められているものが違うので、それぞれの役割をしっかりできるといいと思います。今年はU-24などでいい経験もさせてもらっていますので、それを少しでも活かして成長していきたいです。また、あの時のモチベーションを維持することは本当に難しいのですが、いろいろな“思い”を気持ちの中にしっかり残して、そこから次につなげていきたいですね。インカレは絶対やりますよ!」 法政大・#13石田選手(CAP) 「今年も4連敗から入ってしまって苦しいところが多かったけれど、その4連敗の後に4年生が中心になってミーティングをして、日大戦に勝てて上り調子になっていけました。僕達4年生がまとまって、自覚を持って引っ張ればいい結果になるんだなって思いましたね。僕らだけでなく、佐藤コーチも一生懸命修正してくれたし、マネージャー達スタッフも協力してくれました。それに1〜3年生が応えてくれたんです。 今週は残留が決まった後で目標を失いかけましたが、今日はいい形で終わりたいというのがあったし、相手はチャンピオンチームだから思い切りぶつかろう!と臨みました。粘り強くやって#5小川がいない中でも勝てたのは大きいです。 インカレでは、今までやってきたことをしっかり出して、“自分たちらしく”やりたいです。」 慶應大・佐々木ヘッドコーチ 「課題の見えた苦しい試合でしたね。うちは5人が上手くいかないと、かなり厳しいです。これである意味インカレに向けていい課題というか、いい勉強になりました。残り2分で上手い形になっていたのに、最後のシュートが決められない。今日のようなゲームで勝ちきる強さが必要ですね。この負けで気持ちが引き締まることでしょう。控えの選手たちももう少しリアルに危機感が持ててくるだろうし。辛い試合ではありましたが、これからにつなげたいですね。」 慶應大・#4志村選手 「最終戦勝てなくて残念でした。今日は試合の入り方を失敗してしまいましたね。受けにまわってしまいました。でも今回の負けでいい薬になったと思います。インカレまでにもっとミスをなくすよう、またディフェンスを強化して、シュートの精度を上げていくことが必要でしょうね。インカレは大変だとは思いますが、それほどプレッシャーにはならないです。元々インカレを目標にやってきましたから、そこで優勝したいですね。“日本一”になりたいです。」 |
<第80回男子関東大学リーグ戦 7週目> 10月23、24日(土、日) 会場:代々木第2体育館
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(10/23分) スターティングメンバー 早稲田大:#13菅原、#14高木、#15高島、#17田上、#22近森 筑波大:#4瀬戸山、#5井上、#12小松、#13尾崎、#18吉田 第1クォーターは早稲田#17田上のドライブインから始まるが、そこからターンオーバーが続きリズムに乗れない。筑波#13尾崎に3ポイントシュートを決められると、筑波にペースを握られ、残り5分46秒には4-11とリードされる。途中から入った#16岩隈が速さで筑波のディフェンスを崩しにかかるが、なかなか流れを掴めない。筑波#13尾崎にゴール下のシュートを決められ、10-18と離されるが、残り30秒に#16岩隈がオフェンスリバウンドを決めると、残りの時間の筑波の攻撃をしのぎ、12-18と筑波に6点リードされて第1クォーターを終える。 第2クォーターもスタートは筑波のペースになる。残り7分17秒には筑波#4瀬戸山をベンチに下げさせ、早稲田は#14高木をコートに戻す。しかし、その#14高木がオフェンスファールを取られてしまい、そのまま筑波のペースでいくかと思われたが、残り5分48秒、筑波#13尾崎を2個目のファールでベンチに下げさせると、流れは早稲田に傾く。ファールの増えた筑波からフリースローを多くもらい、それらを#14高木・#17田上が決め、さらに#19風間が3ポイン |
最後に大事なリバウンドを死守した早稲田#22近森 |
トシュートを決めて、残り1分55秒には24-26と2点差まで詰める。しかし、その後早稲田はターンオーバーで得点できない。逆に筑波#13尾崎にコーナーから3ポイントシュートを決められ、24-29と筑波の5点リードで前半を終える。 第3クォーター始まってすぐに早稲田#14高木が3ポイントシュートを決め、27-29と2点差とする。しかしその後、早稲田はターンオーバーが、そして筑波のシュートは決まらずで、どちらも得点ができない。残り7分55秒、早稲田#17田上がゴール下のシュートを決め、29-29と同点とすると、流れは一気に早稲田に。筑波#18吉田の速攻レイアップを阻止すると、#13菅原のポストからの1on1、#22近森のフリースローで34-29とリードをひろげる。さらに#13菅原が連続得点し、38-30とすると、筑波の焦りを誘いターンオーバーを引き出す。しかしそこで筑波#4瀬戸山に3ポイントシュートを決められ、流れが筑波に傾く。さらに早稲田#14高木のトラベリングでオフェンスの流れが切れると、その後ファールがかさみ、筑波にフリースローからの得点を許し、残り2分37秒には38-37と1点差に詰められる。ここで早稲田#13菅原が1on1から3ポイントシュートを決め流れを変えると、残り1分49秒には筑波#4瀬戸山に4個目のファールをさせる。ここから早稲田は粘りのあるディフェンスでペースを作り連続得点し、一気にリードをひろげる。残り1.3秒には#岩隈がスチールからの速攻を決め、50-39と早稲田が11点リードして第3クォーターを終える。 第4クォーター、筑波#13尾崎に3ポイントシュートを決められ、出だしは筑波のペースになる。リズムに乗れない早稲田はオフェンスで攻めきれず、24秒オーバータイムを取られてしまう。そして残り8分12秒には筑波にスチールからの速攻を許し、50-46と追い上げられタイムアウトをとる。その後早稲田はインサイド陣が積極的に攻め、リードをひろげていくが、残り5分をきってから、筑波#5井上・#12小松・#4瀬戸山に連続して得点され、残り2分21秒には56-54と2点差に詰められる。その後どちらも一歩も引かない展開となるが、残り47.6秒にファールが込んだ筑波から早稲田#15高島がフリースローを得る。それを2本ともはずしてしまうが、そのリバウンドを早稲田#22近森が奪取し、ファールを受けると、そのフリースローは2本とも決める。残り24秒、筑波のシュートが決まらず、ディフェンスリバウンドを取った#22近森がファールを受けフリースローを得るが、今度は2本ともはずしてしまう。しかし、その後の筑波のオフェンスを厳しいディフェンスで守りきると、残り12秒、筑波にファールをさせる。そのフリースローを#16岩隈がきっちり2本とも決め、残り0.5秒に筑波#5井上にオフェンスリバウンドを決められるが、リードを守りきり、62-58で早稲田が第1戦を勝利した。 (渡辺美香) |
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早稲田大・#4木村選手 「出たメンバーが本当によくやってくれました。点はロースコアなゲームで早稲田のペースではなかったのですが、我慢してディフェンスを頑張り相手のミスを誘えました。その粘り強さが勝ちにつながりましたね。今日はもう練習でやり残したことはない、今までやってきたことをコートに出すだけという状態で臨みました。みんなが同じ気持ちで1週間良い練習ができたので、それを出せれば勝てると。 明日は、相手も同じ状況だし今日の試合は関係なく開き直ってくると思います。それを受けるのではなく、今日の勢いを忘れずにやってきたことを出し切れるようにしたいですね。相手のペースではなく、ディフェンスから走るという早稲田ペースでできれば絶対大丈夫です。」 |
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<EDITOR'S VOICE>
早稲田はスタートがいつもあまりよくなく、追いかける展開が多いが、その中で#16岩隈のアグレッシブなプレーが流れを変え、流れを呼び込んでいる。 筑波は各クォーターとも入りはいい感じなのだが、それが持続できない。なのでリードしてもそれがひろげられず、その時間が焦りにつながり、自分たちのペースでゲームが運べなくなってしまっていた。 どちらもディフェンシブなチームなだけに、ロースコアの展開となったが、両チームともに決定打に欠ける面があり、その中で、少しばかり早稲田のほうが勝利への気持ちが強かったという感じに見えた。 (渡辺美香)
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(10/24分) スターティングメンバー 早稲田大:#13菅原、#14高木、#15高島、#17田上、#22近森 筑波大:#4瀬戸山、#5井上、#12小松、#13尾崎、#18吉田 第1クォーター筑波に一気にペースを握られ、早稲田はファールがかさみリズムが作れず、最初の2分間無得点で0-7とリードされる。その後早稲田は#14高木の3ポイントシュートなどで得点するが、さらに筑波#13尾崎に3ポイントシュートやバスケットカウントを決められ、残り5分には5-15とリードをひろげられる。そこから早稲田#15高島・#17田上が奮起し追い上げるも、筑波のインサイド#5井上・#12小松に連続得点され、残り1分31秒には13-28とさらにリードをひろげられる。その後早稲田は#19風間・#14高木が得点し、17-28と筑波に11点リードされて第1クォーターを終える。 第2クォーターまずは早稲田#14高木がトランジションからクイックで3ポイントシュートを決めるが、どちらもファールが多く、なかなかリズムが作れない。残り5分51秒に早稲田#17田上がドライブインでバスケットカウントを取ると、速攻からの得点も続き27-33とし、残り5分6秒に筑波にタイムアウトを取らせる。その後早稲田は#17田上が引き続き好調で、ドライブインや1on1と活躍し、残り2分7秒には35-37と2点差にまで詰める。そして残り3秒、早稲田#16岩熊のドライブインシュートが決まり、41-41と早稲田が追いつき同点として、前半を終える。 第3クォーターは序盤から点の取り合いとなが、お互いに厳しいディフェンスで相手のターンオーバーを誘い、どちらもリードしきれない。残り6分45秒に早稲田#22近森がドライブインシュートを決めると流れは早稲田に傾くが、筑波にタイムアウトで流れを切られ、その後連続して速攻を許し、離される。さらに残り1分58秒に#13菅原が得たフリースローを2本ともはずしてしまう。その後も筑波#4瀬戸山のドライブイン・#5井上のミドルシュートと得点され、さらに#12小松にブザービーターとなるオフェンスリバウンドを決められ、54-61と筑波に7点リードされて第3クォーターを終える。 第4クォーターも早稲田#14高木のミドルシュートから始まる。筑波#13尾崎がフリースローを2本とも落としたのに対し、直後に早稲田#13菅原が得たフリースローを2本とも決め、流れをつなげる。さらに残り7分18秒には筑波#4瀬戸山に4個目のファールをさせ、筑波のリズムを作らせない。勢いに乗った早稲田は#14高木・#15高島・#13菅原が次々と得点し、残り4分48秒、67-66と早稲田がリードを奪う。さらに残り4分3秒には筑波#4瀬戸山を5ファールでベンチに下げさせると、ゲームは早稲田のペースで展開する。筑波#18吉田や#12小松に得点をされるも単発で抑えると、早稲田は#16岩隈が3回のフリースローを全て決めるなど確実に得点を重ね、81-75と早稲田が勝利し、このゲームで筑波の8位が決定した。 (渡辺美香) |
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筑波大・吉田ヘッドコーチ 「勝てない理由は弱いからですよ。乗っているときや、引き離す時間帯にミスが出てしまう。気持ち的に休んでしまうんですね。10点のリードを20点にしようという強い気持ちが足りないです。今日は負けたら入替戦ということでのプレッシャーもあったとは思いますが、それは理由にはなりません。 今はまず入替戦をしっかり戦うことですね。東海には春は勝っていますが、そういう意味でも相手も気持ちを引き締めてくるでしょうし負けられません。入れ替え戦の後から今度はインカレに向けて、改めてチーム作りをしていきます。」 早稲田大・#17田上選手 「入れ替え戦は回避できませんでしたが、今日はいいゲームができたと思います。自分は最初はプレータイムも少なくてなかなか自分のプレーが出せなかったのですが、途中からスタートになって慣れてきて積極的に攻められるようになりました。それは4年生の分もゲームに出させてもらっている自分は頑張らないといけないという責任感のようなものもありました。入れ替え戦は青学とですが、今チームもいい状態なのでモチベーションを上手く保って、早稲田らしいバスケットができればと思っています。」 |
<第80回男子関東大学リーグ戦 7週目> 10月23、24日(土、日) 会場:代々木第2体育館
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(10/23分) スターティングメンバー 日本大:#4日下、#5太田、#9呉屋、#11城間、#12菊地 大東大:#4月野、#5西塔、#7石井、#10高橋、#16金城 大東大は第1クォーターで4点リードすると、2クォーターも少しずつ差を広げ残り4分37-29とする。だがその後日大#7蒲谷に3ポイントシュートを決められ、40-34でタイムアウトとなる。互いに守りあうが、#7石井が#4月野のアシストからの速攻、さらにミドルシュートを決め44-34と2桁差をつける。 後半は#16金城の1on1、3ポイントシュートで51-36とする。そこから互いに点が止まるが、パスカットから日大#9呉屋に速攻を決められ51-42と1桁差になる。さらに日大#7蒲谷の3ポイントシュート、ファールによるフリースローで連続得点を許し残り3分53-51とワンゴール差まで追い上げられる。だが大東大も#5西塔がファールをもらってそのフリースローを決めて並ばせず、残り15秒からの攻撃では#4月野が倒れながら1on1のレイアップを決め62-57とする。 第4クォーターは#16金城・#4月野が決め、#10高橋がゴール下を守るが、残り6分30秒ロングリバウンドからそのまま日大#9呉屋に3ポイントシュートを決められ66-62となる。タイムアウトを取るがディフェンスが後手にまわり、残り |
ルーズボールに飛び込む 大東大#4月野 |
3分20秒日大#11城間から#9呉屋へのバックドアプレイでついに68-68と同点とされる。だがその後#16金城がひるまず1on1を返し、リバウンドから#7石井のミドルシュートを導く。さらにアシストから#5西塔がフリーでゴール下を決め、74-69として残り1分10秒逆に日大にタイムアウトを取らせる。その後もパスカット・下でリバウンドをはたくなど集中を切らさず、日大のファールが少なかったこともありファールゲームに持ち込ませず逃げ切った。
(北村美夏) |
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大東大・ベッカートコーチ 「とりあえず勝って良かった。選手が集中して、指示を理解してプレーしてくれました。日大はオフェンスが抜群のチームなので、ディフェンスでプレッシャーを掛けてリバウンドからのセカンドチャンスを与えないようにしたのですが、何回かできていなかったところもありましたね。でも第4クォーターはすごく集中していいディフェンスをしていました。 チームに“去年の”“去年の”というのがなくなって、今年のチーム、自分達がやるという気持ちが出てきて一丸となれているということがあります。 明日は勝てないとだめですからね。とにかく勝ちます。」 大東大・#4月野選手 「今日はもうちょっとできたかなというのがあります。第2・3クォーターで10点離れた時に気が抜けたというか休憩しているところがありました。そこでもっと開こう、20点あけよう、と走ってディフェンスを意識しないといけませんね。いつもそこで詰められてきつくなるので。 勝っても反省は多いですね。それはコーチが“先週より良くすることを目標にしよう”といつも言っているからです。それで今リバウンドや集中、意識が高まってきているので明日もこの調子で行きたいですね。入替戦は行きたくないので…明日も勝地帯と思います。」 大東大・#5西塔選手 「チームの状態は良くなってきています。開き直ってというか、楽しくやろう、とプラスに考えられるようになりました。それをずっとやれていたら良かったのですが…。今は自分達のバスケットを8割くらい出せています。残りの2割は、第3クォーターでリズムが悪くなること。すぐ改善するのは難しいですが、相手というより自分達なのでテンションをあげていきたいです。明日も、今日と同じく集中しつつも楽しくやるだけです。」 |
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<EDITOR'S VOICE>
大東大は、リードしている時はもちろん追い上げられても学年に関係なくベンチや応援席の選手がコートに出る5人に声を掛けていた。勝ち星とチームの雰囲気が相乗効果となって調子を上げてきている。キャプテン#4月野は試合後、たくさんの反省を口にしながらも時折ほっとしたような笑みを浮かべていたのが印象的だった。 (北村美夏) |
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(10/24分) スターティングメンバー 日本大:#4日下、#5太田、#7蒲谷、#9呉屋、#11城間 大東大:#4月野、#5西塔、#7石井、#10高橋、#16金城 第1クォーター序盤から大東が#18金城・#5西塔のアウトサイドと、#7石井のインサイドが上手く機能し、開始から4分で11-3とリードをする。しかし、日大#9呉屋の1on1で得点を重ねられ、さらに速攻をバスケットカウントで決められ、13-15とリードを許す。その後点を取り合うも、大東#14岩下の活躍で19-17とリードした大東が、最後に#11内田の3ポイントシュートも決まり、22-17と日大に5点リードして第1クォーターを終える。 第2クォーター序盤は互角に展開するが、残り6分46秒に大東#14岩下がゴール下でバスケットカウントを決めると、流れは大東に傾く。大東#5西塔がミスマッチをついてゴール下を攻め、残り4分には38-26と大東がリードをひろげる。その後はどちらもフリースローの得点を重ね、43-31と大東が12点リードして前半を終える。 第3クォーター開始は日大#5太田・#11城間と連続得点され、流れは日大になるかと思われたが、ここで大東#5西塔がコーナーから3ポイントシュートを決め、流れを断ち切る。しかし、残り5分から日大に速攻や#11城間の3ポイントシュート、#12菊地のバスケットカウントと続けて得点され、53-45と追い上げられる。さらにここで大東#5西塔が速攻のレイアップをはずしてしまい、日大#9呉屋にミドルシュートを決められ、53-48とされたところで大東はタイムアウトを取る。その後も大東はターンオーバーや24秒オーバータイムを取られ、リズムに乗れないが、日大も攻めあぐね得点ができず、点差は変わらない。残り50秒、大東#11内田が速攻を決めようやく得点するも、その後どちらも攻めきれず、55-49と大東が6点リードして第3クォーターを終える。 第4クォーターも序盤はどちらもリズムに乗れず得点が伸びないが、大東は#4月野・#7石井・#5西塔の4年生たちが引っ張り、徐々にリードをひろげていく。残り41.3秒に70-57と13点差としたが、その後日大#9呉屋・#7蒲谷に続けて3ポイントシュートを決められ70-63とされ、残り15.8秒に大東はタイムアウトを取る。その後大東#11内田が落ち着いてフリースローを決め、72-63で大東が勝利し6位を決め、入れ替え戦を回避した。また、日大はこの敗戦で法政に抜かれ、5位となった。 (渡辺美香) |
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大東大・ベッカートコーチ 「とりあえず1部残留を決められて嬉しいですが、昨年のような上位ではないのでその嬉しいとは違うものですね。悔しさは4年生らにはあるはずです。だからそういう思いを下級生たちに伝えていってもらいたいですね。この夏からのチーム作りは、怪我人が出たり選抜されていない選手がいたりとなかなか思うようにできませんでした。そこにリーグ最初の週で筑波に1敗してその後早稲田にも1敗して、だんだん選手たちに自信がなくなってきてしまった。それでチームの雰囲気も悪くなってきて、勝てなくなりました。去年の結果から選手たちの中に気持ちの緩みのようなものもあったように思いますね。だから崩れた時自分たちで立て直せなくなった。なので基本に戻ってディフェンスからしっかりやるようにしました。それとメンバー選考も改めて行なって、選手たちが納得してプレーできるようにしました。そこからモチベーションが上がって、みんなが仲良く集中してプレーができるようになりましたね。自分もそれまでは“チア”をしていたのですが、ベンチでは“コーチング”をしっかりしなくてはいけないと思い直しました。インカレまで1ヶ月ですが、このいい状態を維持しつつ、さらに上に向かって頑張ります。」 日大・#7蒲谷選手 「自分の調子もチームの調子もよくないですね。太田のポストを中心にオフェンスを展開していくのですが、上手くいかないときも多くて流れが上手く作れないです。そういう時になかなか立て直せない。しかし、インカレは最後ですしやるしかないです。あと1ヶ月しっかり練習して日大らしいプレーをできるように頑張ります。」 |
<第80回男子関東大学リーグ戦 7週目> 10月23、24日(土、日) 会場:代々木第2体育館
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(10/23分) |
パス、シュートとゲームメイクした 日体大#12与那嶺 |
差台に持ち込む。さらにパスカットからの得点で64-78までつめて、残り4分タイムアウトとなる。その後さらに#17末松がフリースロー・3ポイントシュートを決め、69-80とわからなくなるが、日体大#8大西に返されて時間が過ぎる。残り2分から2度のタイムアウトを取ってファールゲームに持ち込み、それを落としてくれるが専修大も外のシュートが落ち、72-88で敗れた。
(北村美夏) |
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専修大・中原ヘッドコーチ 「今日はどれだけモチベーションを高く維持できるかということだけだったのですが…ちょっと自爆してしまいましたね。今週のミーティングでも選手にそう言っていたのですが、やっぱり目標が目の前で閉ざされた後だったというのもあるでしょう。 それから今は怪我から復帰した選手を何とか絡めている状態だというのもあります。“バスケットは習慣のスポーツ”とはよく言ったもので、休むとそれを取り戻すのに2倍の時間がかかってしまう。練習は良くてもゲームをずっとしていなかったのでその感覚を取り戻すまでにはもう少しかかるかなという感じですね。#15小淵は先週見ていても“大丈夫”と口では言っても我慢してやっていたので、トレーナーとも相談して無理をさせないことにしました。シーズンはこれで終わりではないですから。 もちろん練習してきたメンバーでできないのはつらいですよ。でもヘッドコーチはそれでも勝たせないとね。 その状況の中で控えのメンバーも頑張ってくれています。#19田中はU-20の大会から帰ってきて#9長澤ら先輩達に向かっていくようになったし、#23横村もファールゲームで思い切りよくいけていた。ただ、集中している選手としきれていない選手に今ちょっと分かれてしまっていますね。ずっといい練習はしてきているんですよ。でもゲームでは…というのが3週間続いてしまっている。練習では考えていてもゲームではただやってしまっているんですね。それを断ち切れないのはチームとしてのハートがまだまだ弱いということです。 でも明日は勝ちますよ。これだけ悔しい思いをしたら。後は気持ちだけです。リーグの最終戦という節目でもあるし、インカレに気持ちよく入るには明日気持ちよく勝つしかないですね。」 |
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(10/24分) スターティングメンバー 専修大:#5中川直、#6中川和、#9長澤、#10波多野、#13大宮 日体大:#4佐藤、#8大西、#9野口、#10新井、#12与那嶺 序盤から完全に専修のペースとなる。開始5分で10点以上引き離すと、さらに#6中川和の3ポイントシュートや#波多野のミドルシュートで得点し、最後に日体#10新井に3ポイントシュートを決められるが、26-10と専修が16点リードして第1クォーターを終える。 第2クォーターは日体#10新井・#12与那嶺の3ポイントシュートで始めるが、その後専修がリバウンドを支配し、得点を重ねる。日体の攻撃が個人技中心になりリズムに乗れないうちに専修がリードをひろげ、49-27と22点リードして前半を終える。 後半に入っても流れは変わらず、アウトサイド中心の日体の攻撃を単発で抑えると、専修は確実に得点を重ね、リードをひろげる。終盤日体#10新井の連続3ポイントシュートが決まるが、専修も#17末松が連続3ポイントシュートを決め返し、結局94-54と大差で専修が勝利し、2位を決めた。 (渡辺美香)
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専修大・中原ヘッドコーチ 「インカレにつながる試合が、自分ではできたと思います。欲を言えばきりがないけれど、持っているものを出そうとしてそれが出てきている状況ですから。もちろんノったらこんなもんじゃないですよ。でも最後にチームとして団結してやったからこの結果になった。ただ勝つだけではつながらないんです。それは選手にも言いました。“今日、俺達の勝ち方で勝ってインカレにつながったよ”とはっきりと。やっぱりヘッドコーチには負けの責任があるし、考えていることを明確にしないといけないと思うので。反省はたくさんありますが、それをまた直していきたいです。」 専修大・#4佐々木選手 「一番はきつかったというのがあります。長いリーグなので。3年までに経験していたけれど、やっぱり精神的にも肉体的にもきつかったなというのが第一にありますね。結果は自分達の目標である優勝には届かなかったけれど、自分達のいいところ・わるいところを皆が理解する事ができたと思います。ミーティングでもよく言っていたのですが、今までは勝っても負けても接戦になってしまって、それも相手ではなく自分達が崩れて気持ちよく勝ちきれないでいました。でも今日、自分達のバスケットが出来て勝てたというのは大きく、インカレにつながるいい試合になったと思います。それができなかったのが苦しかった原因だったので。 自分としては、ポジションがPGなので、やっぱり試合を見ているとPGに目が行くんです。それで外から見ているとどこがいいとか良くないとかすごくわかるから、自分だったらこうしたいなっていうのもありましたが、なかなかコートに出られず悔しい思いもありました。でもそれで何もしなかったら意味がないですよね。キャプテンとしてチームを引っ張って苦しい時にも盛り上げるのが自分の仕事だと思っていて、それをこのリーグはあきらめずに最後までできました。 インカレまではまず気持ちの切り替えが大事ですよね。と言ってももうみんなできていると思います。4年にとっては最後の試合になりますし、リーグで良くなかったところを忘れず練習で意識してしていきます。練習でやっていることをできれば勝てるはずです。だからみんなのモチベーション、気持ちを1つにして練習して臨みたいですね。 疲れももちろんあると思いますが、やっぱりそれはどのチームも同じ。理由にはなりません。負けたのは気持ちです。精神的な面で強くなるのが課題ですね。ハートを強くもってやれば、結果はついてくると思います。」 専修大・#6中川和選手 「昨日はシュートが入りませんでしたね。タッチはものすごくよかったのですが、足の怪我の影響か身体のバランスが上手くいっていない感じでした。でも今日は上手く集中もできていましたし、チームもいい調子でいけたのでよかったです。 インカレは元々自分たちの目標だったので、優勝を目指します。“3冠”がなくなったことはやはり悔しいですが、もしこのリーグを優勝していても去年のようなこと(インカレ7位)になるかもしれないし、そういう意味ではインカレに向けて気持ちも引き締まって、チーム的にもプラスになるものもあるのではないでしょうか。専修らしいバスケットでインカレ優勝しますよ。」 日体大・#8大西選手 「リーグは今日負けてしまって、終わり方がよくなかったですね。タイトルのこととかあって、普段の日体のバスケットが十分にはできませんでした。今のチームは、波があっていい時はいいのですが悪いリズムになるとあっという間に崩れてしまいます。インカレまでにその波がなくなるようにまずはディフェンスからしっかり立て直していきたいですね。ディフェンスがしっかりできれば、オフェンスもリズムに乗れます。 U-24とかで一緒にやった選手たちとマッチアップしたりするのは楽しいですよ。お互い手を抜かないで真剣にやり合いますからね。リーグの結果は残念ではありますが、インカレ優勝が一番の目標ですからそれに向けて頑張ります。」 |
<取材・文 渡辺美香、北村美夏/構成 北村美夏> |