<第80回男子関東大学リーグ>
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新ヘッドコーチを迎え、悲願の1部昇格へ
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新ヘッドコーチにOBの塚本清彦氏を迎え、まとまり・明るさが出た明治大。毎試合での勝負所で我慢できれば、1部昇格も見えてくる。 キャプテンの宍戸、ディフェンスとスピードが持ち味の神崎剛・健(3年)を中心に、抜群の1on1を誇る緒方、シュート力のある板橋、高橋(ともに3年)らが控え、バックコート陣のレベルは高い。 インサイドは大黒柱の黒田(3年)の負担を、ルーキーの古橋(1年)がどれだけ軽く出来るか。また、同じくルーキーの岡田(1年)も成長著しい。 |
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「勢いがあり、チームの中心(宍戸キャプ)」という3年生を、4人の4年生がまとめ、また北向らの1年生がスパイスとなる。横尾ら2年生がリーグ戦中にどれだけ貢献できるかも、明治浮上のカギとなるだろう。 |
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<CAPTAIN'S EYE> |
『負けたくない。』宍戸治一選手(170cm73kg/G/仙台高出身) 6位、6位、6位。これが宍戸の1年生から3年生までの2部リーグの成績だ。 「1、2年生の時は、練習しながら“こんな練習じゃ勝てない”って思ってた」。 しかし、新ヘッドコーチを迎え、後輩達が育ってきた今、 「雰囲気やまとまりがよくなってきて、プレーでも皆持ち味を出せてきている。まだまだなところもあるけれど、わくわくの方が全然大きいっすよ」。 ディフェンスがポイントになる 「僕等のチームは小さいので、気持ちを入れてディフェンスをやらないといけない。ヘッドコーチからも“のびのびやれ”と言われているオフェンスは、アウトサイドが中心なので、シュートが入らないと苦しくなる。だから、ディフェンスがいつも安定していないと、勝ち抜けない。 2部リーグの中でも東海、拓殖、青山学院は頭1つ抜け出ているから、それを喰うにはディフェンスを頑張って持っている力の120%くらい出さないと難しいと思う。 といっても、出来具合は、まだ全然ですね…。マンツーマンはそこそこ出来ているので、今はゾーンやプレスの練習をしているけれど、まだ理解度に差があ |
る。実際は1週ごとに相手に合わせて練習することになると思う。」
1部昇格を置き土産に 「リーグ戦は、とにかく負けたくない。マッチアップの相手にも、チームでも。だから全力で、ホントに今年は頑張るしかない。最後だから悔いの残らないようにしたい。100%出し切って負けたなら、練習が足りなかったんだって納得できると思うから。今まではただやってるだけで、ただ負けてばかり。でもやっと良いコーチとめぐりあえたから、結果を出したい。リーグを頑張らないと引退になってしまうから、ひたすらやって、バスケットを長くやりたい。そして、出来れば1部昇格を置き土産にしたい。自分は出来なかったけど、何とか後輩には1部でやってもらいたいんです。」 力強く、短い言葉をつなげる宍戸が、一度だけ言いよどんだ質問がある。 “4年生が4人しかいなくて、しかもキャプテン。負担が大きいのでは?” ―「あー…」と言った後、少し黙った。が、すぐにつなげた。「慣れました。別に大丈夫ですよ、はい。」 いくら宍戸でも、自分のプレー、ゲームメイクに加えて、チームの流れの維持まで一身に担うのは手に余っただろう。今年は塚本ヘッドコーチの存在が、その負担を軽くしてくれるはず。 少しだけ肩が軽くなって迎える、最後のシーズン。高校生活は、ウインターカップを制して終えた。1部昇格をかけて大学生最後のチャンスとなる今リーグでは、どんなエンディングが待っているのだろうか。 |
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<PICK UP!> |
『4人の4年生』 |
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樋渡 大樹選手 |
尾崎 紘之選手 |
PICTURE COMING SOON 寺岡 欣吾選手 |
<取材日 2004年8月29日>
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<取材・文 北村美夏> |