日本10位 2004.8.24
8月24日、アテネ五輪女子バスケットボールの9・10位決定戦が行われた。
予選リーグを1勝4敗の5位で終えた日本は、中国に対し第3クォーターまで互角の展開を見せたが、最終クォーターに突き放され、63-82で10位となった。
女子決勝は、29日に行われる。


<アテネオリンピック 予選リーグ>
8月14日(土)
TEAM
 



 
TEAM
 
128
26
1st
22
62
 
ブラジル
36
2nd
3
日本
33
3rd
17
(1敗)
33
4th
20

第1クォーター、日本は#9楠田が動きよく先制するが、パスミスなどの硬さも見られる。だが#15永田ー#4濱口のコンビプレイなどでついていき、ワンゴールづつ取り合う展開となる。終了間際には#13大神がファールをもらいながらもレイアップを決めるなど積極的に攻め、22-26と健闘する。

しかし第2クォーター、ブラジルにリバウンドシュートを続けて決められる一方、日本は外のシュートが入らず、残り8分20秒22-30とされてタイムアウトを取る。しかし攻めてはブロックに合い、守ってもファールでしか止められず、残り6分20秒22-37と15点差。さらにパスカットされて得点につなげられ、22-41となって再びタイムアウトを取る。だがゴール下へのパスを再三許してイージーシュートを、インサイドに寄れば3ポイントシュートと自在に加点され、残り3分22-51となる。日本は#13大神、#12立川らメンバーを入れ替え何とか流れを変えようとするが、逆にミスが出てしまう。残り20秒で#15永田のロングシュート、また残り5秒での#7藪内のフリースローで何とか得点するも、25-62と大差を付けられて折り返す。

第3クォーターも、ブラジルの3ポイントシュートで始まり、インサイドでもリバウンドシュートを決められる。日本は#15永田の1on1、#4濱口のゴール下を決めるのが精一杯で、残り5分には32-82と50点差が付く。この後も2人が何とかつなぐが、ブラジルにフリーの3ポイントシュートを次々と決められ42-95と差を広げられる。

第 4クォーター、 足の止まってしまった日本に対し、ブラジルに引き続き裏パスからのゴール下、3ポイントシュートと決められ、残り5分30秒48-108となる。この後#15永田がこチーム15本目にして初めて3ポイントシュートを決めると、#6大山の3ポイントシュート、#14矢代の1on1と互角の展開になるが、これまでの差が大きく、62-128で大敗した。



<アテネオリンピック 予選リーグ>
8月16日(月)
TEAM
 



 
TEAM
 
79
22
1st
22
73
 
日本
23
2nd
24
ナイジェリア
20
3rd
16
14
4th
11

第1クォーター、日本は#10矢野の3ポイントシュートで先制と幸先良いスタート。その後、高さに勝るナイジェリアに、リバウンドシュートやインサイドに寄ってフリーになったアウトサイドシュートを決められるが、#9楠田、#6大山の3ポイントシュートが決まり22-22とする。

第2クォーター、3-2ゾーンを当ててきたナイジェリアに対し、#4濱口がリバウンドシュートを決める。続けて#10矢野の3ポイントシュート、パスカットからの速攻と日本らしい攻撃が出る。さらに#4濱口がゴール下で体を張って、19cmのナイジェリア#11を3ファールとベンチに追いやる。しかし、ナイジェリアにリバウンドを粘られて得点につなげられ、#13の3ポイントシュートで40-46とされる。だがここで#6大山が、3ポイントシュート、さらにナンバープレイから鮮やかにバックドアを決め、45-46と1点差で折り返す。

第3クォーター、ナイジェリアのオフェンスが単発になるが、日本もシュートが決まらない。だが要所で#15永田の1on1、#10矢野3ポイントシュートが決まり、65−62とリードして最終クォーターへ。

第4クォーター、日本は足を止めずにゴールに向かい、また積極的にリバウンドに飛び込む。残り4分#6大山の3ポイントシュートで72-70とリードするも、残り50秒でナイジェリア#13に3ポイントシュートを決められ3点差となるなどギリギリまでもつれるが、冷静に時間を使って最後に#9楠田が3ポイントシュートを決め、79-73で競り勝った。



<アテネオリンピック 予選リーグ>
8月18日(水)
TEAM
 



 
TEAM
 
97
26
1st
20
78
 
オーストラリア
30
2nd
15
日本
26
3rd
10
15
4th
33

第1クォーター、#10矢野、#9楠田の3ポイントシュートが決まって互角の立ち上がりとなる。オーストラリアの徹底したインサイドプレイに6点のリードを許すも、第2クォーターも#13大神の活躍で一桁差でついていく。だが、前半残り2分過ぎたところで集中力が切れ、ミスを得点につなげられ20点差で折り返す。

第3クォーターもオーストラリアにオフェンスリバウンドを支配され、#15らのインサイドプレイを止められず、なかなかオフェンスにつなげられずに大差がつく。最終クォーター、#5紺野の3ポイントシュートや#12立川のフリースローで一気に差を詰めるも、序盤の点差が響き、19点差で敗れた。



<アテネオリンピック 予選リーグ>
8月20日(金)
TEAM
 



 
TEAM
 
94
29
1st
21
71
 
ロシア
21
2nd
15
日本
24
3rd
15
20
4th
20

第1クォーター、 日本は持ち味の速攻、3ポイントシュートが決まるが、途中出場のロシア#8に要所でシュートを決められリズムに乗り切れない。 オーストラリア戦の好調を維持している#5紺野、#12立川の3ポイントシュートで、一桁差で終える。

第2クォーター、オフェンスリバウンドからのセカンドショット、サードショットを繰り返し許すも、なんとか36−50と14点差で折り返す。

しかし第3クォーター、ついに足が動かなくなり、ロシアに速攻などを立て続けに決められ一気に差が開く。第4クォーターはベンチメンバーが持ち味を発揮し、このクォーターだけなら同点で終えるが、セカンドショットの差がそのまま出て25点差で敗れた。



<アテネオリンピック 予選リーグ>
8月22日(日)
TEAM
 



 
TEAM
 
93
27
1st
15
91
 
ギリシャ
20
2nd
26
日本
16
3rd
22
30
4th
28

決勝トーナメント進出をかけ、地元・ギリシャと予選リーグ最終戦を行った。

第1クォーター、大声援を受けたギリシャ#9の1on1、#10のゴール下などを許し、早くも10点以上のリードを許す。大黒柱#4濱口も3ファールと厳しい立ち上がりとなる。だが代わった#11江口が奮闘すると、#6大山、#10矢野の3ポイントシュートが気持ち良く決まり、点差を詰めていく。ギリシャにブザービーターを許すも、41−47と差を半分にして後半へ。

第3クォーター、#6大山、#9楠田の遠目の3ポイントシュートも決まる。ギリシャのインサイドも、ローテーションディフェンスで楽には得点させない。そして、終了間際に#4濱口のバスケットカウントでついに逆転する。だがブザーぎりぎりにシュートを決められ、63−63と振り出しに戻って、最終クォーターへ。

第4クォーター、ファールがかさみ#4濱口を5分を残して失い、ギリシャにフリースローでの得点を許すが、無理なシュートを打たせ、そのリバウンドに絡んでいく。ここからはまさにシーソーゲームとなる。#10矢野の3ポイントシュートで81-75とリードするが、タイムアウトを取ったギリシャにインサイドを続けて攻められ、同点となる。ここで#11江口のバスケットカウントが決まり、リードは許さないが、ギリシャ#9にバスケットカウント、さらに3ポイントシュートを決められ4点のビハインドとなる。だが残り10秒を切ってから#10矢野がこの試合8本目の3ポイントシュートを決め、90-91と望みをつなぐ。ファールゲームに持ち込み、これを2投決められ90-93となるが、#9楠田の運びにギリシャがファール。1投目を決めた後、2投目をわざとずらして放ち、このリバンドを争ったボールはラインを割って、3秒を残して日本ボールのスローインとなる。#10矢野がスローし、そのリターンを手渡しで受け取って3ポイントシュートを放つが、これが外れ、91-93で惜しくも敗れ、決勝トーナメント進出はならなかった。



<アテネオリンピック 9・10位決定戦>
8月24日(火)
TEAM
 



 
TEAM
 
82
20
1st
12
63
 
中国
10
2nd
17
日本
21
3rd
19
31
4th
15

日本は立ち上がり、小さなミスが重なり波の乗れない。日本のバロメーター・#10矢野が3ファールとなってしまうなど苦しい立ち上がりとなる。さらに第2クォーターも得点が止まる間に差を広げられ、14-26となったところでタイムアウト。ここで#12立川を入れると中国にもミスが出始め、#9楠田、#11江口の連続シュートで一気に1点差に詰め寄って折り返す。

第3クォーター、#4濱口の速攻で逆転すると、その後は一進一退となる。だが終了間際に連続得点され、48-51とわずかにリードを許して最終クォーターへ。しかし第4クォーター、勢いに乗る第3クォーターのメンバーを続けて起用したはずが、足が止まってしまう。中国はそれを見逃さず、続けて3ポイントシュートを決められてしまう。さらにフリースロー、打点の高いシュートと確率良く決められ、残り3分一気に20点差が付くと、力尽きた。

この結果、日本は10位とし、全日程を終えた。

<取材・文 北村美夏>

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