<第37回全日本実業団バスケットボール選手権大会>   特集ページはこちら
 

 第37回全日本実業団バスケットボール選手権大会が2月11日〜2月14日まで石川県金沢市で行われる。各地区を勝ち抜いてきた男子32チーム・女子9チームが実業団日本一をかけ、しのぎを削る。

 男子は2月11・12日に各ブロックの予選ラウンドが行なわれた。

 Bブロックの大阪ディノニクスvs日本無線戦のレポートとその他インタビューを掲載。

各のブロックの結果・・・ABCDEFGHWXY    ブロックの組み分け・・・こちら



TEAM
 



 
TEAM
 
62
12
1st
19
88
 
大阪ディノニクス
19
2nd
23
日本無線
(関西3位)
10
3rd
29
(関東1位)
21
4th
17


スターティングメンバー
大阪ディノニクス:#4中村、#9竹田、#11曽我、#12太田、#13田中
日本無線:#7高野、#10箱崎、#11江川、#15尾崎、#17林田

日本無線が組織力でディノニクスの速さと勢いを止め、実業団チームの意地を見せる。
インサイドの攻防

大阪ディノニクス 宮武謙次ゼネラルマネージャー
「去年の4月(今年度)から近畿の実業団チームの3−4部でスタートしました。それまではクラブチームとしてやっていたのですが、ゲーム数があまり多くなく、チームにとっての結果が出にくいということで実業団リーグへの参加を決めました。この大会の地区予選でラッキーにも3位に入り、今大会に出場が出来てよかったです。大会でもNTT西日本さんとやれたりして、本当にいい勉強になりました。
うちは若いチームです。元日本リーグの選手など登録メンバーはたくさんいるのですが、実際練習に来て試合に出られるのは少ししかいません。若い選手たちは高卒だったり、無名な選手が多く、そういう選手は埋もれてしまっています。彼らは経験が少なく、それこそユニフォームの着方にまで指導が入るような状態です。bjリーグは子どもたちに夢を与えていかないといけない。子どもたちの憧れになっていかないといけないと思っています。なのに今の彼らではそんなことは出来ません。だから、今やっていること、試合、全てが彼らにとっていい勉強になるのです。
今日の相手は関東NO.1のチームということでこちらもこちらも気合が入っていました。それは相手もそうで、お互いにとっていいゲームになったと思いますね。向こうは経験がありますから、その辺で力の差が出ました。余計なドリブルは全部すくわれてしまいますし、パス回しやシュート確率なども相手が上回っていました。なにより集中が違いましたね。しかしうちも最後は力が出せてきていました。
うちの目指すバスケットは見ていて感動を与えるものです。だから選手たちには失敗しても良いからダンクにも積極的に行くように言ってます。アピールしていくことが大切なのです。」

日本無線 白井敦司監督
「思っていたより選手たちがよく集中してやってくれました。各選手が自分のやらなくてはいけないことをしっかりと把握していました。そしてコート上でもよく声を掛け合っていけました。みんなハイテンションになっていましたね。今日は箱崎が足がつったりして、こういう(1日2試合や連日の試合)日程なので、体調面を上手く調整していかないといけないです。この試合は相手がディノニクスということで、関東の優勝チームとして絶対負けられないという気持ちがありました。このあとも一つ一つみんなでしっかりやって良くだけです。」

日本無線 中沢英樹コーチ
「ディノニクスは速攻が主体のチームだと(前の試合を見て)思ったので、こちらはハーフコートでしっかりとやっていくようにして、相手のリズムに乗らないようにすることを気をつけました。相手は個人能力は高いですから、こちらはチーム力で勝負しました。bjリーグへの参入に名乗りを上げているチームとの対戦ということでやはりプレッシャーはありました。実業団のチームとして負けたくないという気持ちはありましたね。」

<インタビュー>
山形市役所 #6 小野学選手(専修大学出身・1年目)


「仕事との両立が大変です。というか、できてません。」と笑顔で言う。特に今年に入ってメンバーが揃わず練習ができずチーム状態はあまりよくないと。それを表すかのように彼の所属する山形市役所は今大会1勝もできなかった。

昨年まで関東大学1部リーグの専修大学に所属し、昨年のリーグ戦では優勝。その時彼はMVPを獲得した。
「大学ではバスケに集中できる環境を作ってもらえていたので、やはり違いますよね。社会人は仕事が第一ですから。」

入る前と入った後とイメージに違いはなかったのかをたずねると「う〜ん、入る前は何も考えていませんでしたから。」と笑った。こんなものだろうと思うと言いながらも「松下(電器・JBLスーパーリーグ)に入った同期の佐藤から話を聞くとかなり優遇(仕事は午前中のみなど)されているようでやはりうらやましい気持ちはあります。」

それでも彼は明るく続ける。「折角こうしてバスケットが続けられる環境にいますから、(これからバスケを続けていく中で)一度くらい優勝したいですね。結果が出せるように頑張っていきたいです。」

バスケットマンとしての夢は続く。

<取材・文 渡辺美香>
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