<ジェリコ・パブリセビッチHC語録> 男子日本代表ページ
ジェリコ・パブリセビッチHCプロフィール
1951年3月23日クロアチア出身。シボナのヘッドコーチとしてユーゴスラビア国内大会、ヨーロッパ・カップ優勝。故ドラゼン・ペトロヴィッチやトニー・クーコッチ(ミルウォーキー ・ バックス)など、NBA選手も育てた。2003年2月、バスケットボール男子日本代表ヘッドコーチ就任。2006年日本での世界選手権にむけて継続的な強化を図っている。基本は大型・若返りを打ち出しつつ、ベテラン・海外組にも目を向け、また指導者の見学を歓迎するなど日本のバスケット界全体へ気を配る。

右:2004年スプリングキャンプで、大学生選手を見守るジェリコHC
<第2回スプリングキャンプ>(2005/2/23〜3/13) 特集ページ
「何故コーンの間を通るの?それは人だよ」 (2/25・第1次キャンプ3日目の3部練習にて。ドリブルシュートでチェンジする際、実戦のイメージを忘れてしまっている選手に対して)

「シュートを打って見ていたら、試合で損をする」(3/2・第2次キャンプ1日目の3部練習にて。1on1でオフェンスリバウンドまで気を抜かないように注意して)

「跳べるのは知っている。ブロックの前のミス(楽にシュートを打たれたこと)を注意しよう」(3/2・第2次キャンプ1日目の3部練習にて。1on1で、今は運動能力で守れても国外ではそうではないことを伝えて)

「選手としてのプライドは、攻撃でなく守備の時こそ出そう。」
(3/2・第2次キャンプ1日目の練習の後。この日はディフェンスについてコーチ達からたくさんの指示があった)


「全部うまく進んでいますが、だからといって落としてはいけません。昨日の午後のレベルをキャンプが終わるまで続けよう。疲れなどもあるけれど、1週目のようなものではない。それをうまく利用して個人技術を磨いていこう。そのためのスプリングキャンプです。」(3/4・第2次キャンプ3日目朝の集合の時に)

「そういうシュートはボールがもったいない」(3/11・第3次キャンプ3日目の 3部練習にて。リバウンドがいない状態でロングシュートを打った選手に対して)

「私はA代表の監督として、あなた達がより良くなることを望んでいます。」(3/13・第3次キャンプ最終日、1人1人へのメッセージをまとめて)
<第1回スタンコビッチカップ>(2004/11/20〜27) 特集ページ
「大会全てを通すと全員がどこかでいい役割を果たしています。(中略)しかし、個々の選手がどうというのではなく、我々は“代表チーム”としていい仕事をすることができました。だから“代表チーム”なのです。」
(11/27・全日程を終えて)
<平成16年度国際試合>(2004/8/7〜12) 特集ページ
「ゲームスタイルを変えることに成功しました。また、精神的なもの、「最後まで戦いきる」というものを得る事ができました。それは厳しい練習の成果でもあるし、選手たち自身の“成長したい”という気持ちの表れでもあります。」(8/12・今年度の強化活動を振り返って)
<平成16年度キリンカップ>(2004/7/29〜8/1) 特集ページ
「まず選手にお礼を言いたい。この試合は世界選手権ではなかったが、生きるか死ぬかの気持ちで臨みました。」(8/1・初の3戦全勝で日程を終えて)
<平成16年度国内強化合宿2>(2004/7/7〜27)
「今年は、周りが思っている以上に大切な年だったのです。私は、大きな公式戦がない中で、どの選手が十分なモチベーションでこの難しい(練習)プログラムに参加するか見たかったのです。」(7/7・ヨーロッパ遠征帰国後の記者会見で)

「もちろん、たまに壁にぶつかることがありますが、1つの“代表”チームを作るプロセスは簡単なものではないのです。これから必要なのは試合経験です。一晩では超えられませんが、しかし、長年の経験から言えることは、このチームには才能があって、ハートがあって、勇気があるということです。」
(同上)

「スコアや勝敗が問題ではなく、内容に問題がありました。私は満足できません。何人かの選手が、若い代表を甘く見て、きちんと取り組めていなかった。」(7/10・U-24との強化試合1戦目の後)
<平成16年度ヨーロッパ遠征>(2004/5/27〜7/1) 特集ページ
「何度も言うようだが、いまは結果ではない。自分達が目指すチームに近づいているかどうかが問題なのだ。」(6/18・U-21スロベニア代表に2点差の敗戦を喫するも)

「我々の実力から相手が格上であることをまず、認めよう。しかし、怖がる理由は何もない。」(6/26・スロベニア代表との強化試合を前に)
<平成16年度国内強化合宿1>(2004/4/15〜5/23)
「誰にでも問題があります。しかし、スポーツは犠牲を必要とし、どの競技でも最高の選手でありながら人生の何かを犠牲にしていない人はいない」
(5/23・第6次強化合宿最終日。欧州遠征メンバー辞退者を残念に思って)

「笛は加賀谷コーチが吹きます。それに対して文句を言わないのが私達のルールでしたね。ボールのあるところ、シュートを強く抑えに来られた時など、前よりは強くなりましたが、まだまだだからです。」(5/8・第4次強化合宿最終日)

「ファールはほとんど吹かないから自分達で決めなさい。私は全体の流れを見るから。」(4/23・第2次強化合宿3日目。5on5の前に)

「催眠術でもかけようとしているの?それではプレッシャーにならない。ボールにちょっかいを出していきなさい。」(4/21・第2次強化合宿1日目。ディフェンスで手を体の横に広げている選手に)
<平成16年度始動記者見>(2004/4/15) 記事はこちら
「特に注意しているのは、選手の精神的成長です。時間がかかりますが、日本代表と言う責任を持ち試合をやり続けていく気持ちを持ってもらいたいのです。」(今年度の方針を聞かれて)

「選手では、まず伊藤をほめたいです。自分のチームでいい役目を果たしてチームに貢献し、4・5番ポジション(インサイド)は外国人選手がやる、というのは正しくないと示しました。」
(去年伸びたところは?という問いに)

「これらの成果は、各チームのおかげももちろんあり、感謝しています。しかし5ヶ月やり続けたのだからある程度の結果が出ないといけません。」
(同上)

「去年よく聞かれた質問で“どんなチームを目指しているか”というのがありましたが、まず世界のスタンダードまでいかないとそこから前には出られません。また、身長の高い選手を中心にセレクションしているのかとも言われましたが、ガード5人のチームが世界のどこにありますか。代表に入れるのは、世界の基準を持った選手達なのです。」
(目指すチームの形について)
<第1回スプリングキャンプ>(2004/2/16〜3/20) 特集ページ
「当たり前の事を言っているが、選手は慣れていない。なので、個人技術強化のためにこのキャンプを組んだのです。」(3/3・第2次キャンプ2日目の基礎練習の後)

「それはバスケットじゃない」
(3/3・第2次キャンプ2日目のスクリメージ中、速攻で前を走った選手がボールをもらってそのまま3ポイントシュートを打ったことをたしなめて)

「自分が戦うという気持ちを、コートで出せるようになって欲しい。選手にアンビション(やる気)がなければ、私達スタッフは何も出来ないのです。」 (3/4・第2次キャンプ3日目のゲームの後。“アンビション”はコーチが繰り返し口にする言葉。)

「今日はたくさんの先生が来てくれましたが、とても良かったです。バスケットファン・関係者は見るのが楽しみだと思うので、来てもらいたい。それは選手にも、注目されていることを気付かせる意味でいいことです。」(3/5・第2次キャンプ4日目には各校のコーチが視察に表れた)

「シュートなのかパスなのか、1秒で決めよう。」
(3/5・第2次キャンプ4日目。メニューが実戦的になる中で)

「今の3本のパスは、外からの3本のシュートよりも価値がある。」(3/10・第3次キャンプ1日目。G・Fからセンターのイージーシュートにつなげるパスをほめて)

「この中で教えられるのは楽しい。」(3/13・第3次キャンプ最終日。目に見えて成長する学生選手に目を細めて)

「あなた達は、日本のバスケットボールの未来です。」(3/21・第4次キャンプ最終日。1人1人へメッセージを送った後に)
<取材・文 北村美夏>
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